言葉の海は広く、果てしない
旅を楽しんでいる。それにつながる日常の風景も
楽しんでいる。その景色を切り取り、写真とともに
言葉を添える。言葉によって、思いは伝わったり、
そうでなかったり。言葉の海は広く、果てしない。
私の世界の見方。そんな言葉を楽しむボードゲームだ。
大喜利のようなゲームで、手札に12枚の単語カードが
配られ、お題カードの雲マークに、これと思う言葉を
ふせて出す。親はそれらから気に入ったものを選び、
選ばれた人は得点し、一定の点数を得ると勝ちとなる。
言葉といえば、「舟を編む」の中で次のように語られる。
「ひとは辞書という舟に乗り、暗い海面に浮かび
上がる小さな光を集める。もっともふさわしい
言葉で、正確に、思いをだれかに届けるために。
もし辞書がなかったら、俺たちは茫漠とした
大海原をまえにたたずむほかないだろう」
小説のタイトルに「辞書は言葉の海を渡る舟、編集者
はその海を渡る舟を編む」の意味が込められている。
辞書編集部での辞書の編纂をテーマにした小説で、
言葉への深い思いと、辞書づくりへの愛がある物語。
この小説を読んでから、言葉、そして辞書に興味を持つ
ようになった。新明解国語辞典は、現代日本語のある
べき姿を、深い思索からとらえた国語辞典の決定版と
紹介されている。ストイックに言葉を追求する辞書で
あると共に、日本で一番売れている辞書であるらしい。
そんな三省堂の国語辞典を、わかりやすく紹介して
くれる動画。辞書への思いや、言葉への愛を感じる。
理解しているつもりの言葉でも、より深い意味を持つ
こともある。旅に出て、写真をとり、言葉を添える。風景
を表す言葉、そして言葉によって広がる風景もある。
言葉の海は広く果てしない。旅を、言葉を楽しもう。