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詩)闇の葉 yasuhirom

一葉の緑透きとほりては
闇にこそ浮かぶ姿はあれ
我もまたなき闇にあれば
浮かぶ瀬あらむとぞ思ふ

われこの場所に一人あり
思ひ出づるは遙かなる君
二人過ごしし時遠ざかり
幾星霜や過ぎにけるかな

君また一人暗中にありて
光求むる旅路にさまよひ
草枕かたしきて涙流せば
人知らぬ悲しみ巡るらむ

目つぶる間に光うつろひ
青き風の吹きやみてなほ
立ち尽くす我の影は凝り
砂の上今日も消されゆく



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