ブランド力を評価する〜マーケティング・マネジメント第16版を読む
ブランディングについての第2回はブランド力の評価です。
ブランド価値の評価にはブランド・エクイティとブランド・パワーが関係します。
ブランド・エクイティとは?
ブランドを金銭的に評価し他ものがブランド・エクイティ(ブランド資産)です。
ブランド・エクイティは、いわゆるのれん代という項目でその他の知的財産やライセンスなどの無形資産とまとめて評価されます。
ただし、M&Aにおける企業価値評価の際に数値化されますので、すべての企業のブランド資産が数値化されているわけではないです。
グローバルブランドの価値評価を外部のブランドファームが行ったものが公表されますが、昨年は世界1位はAppleは10年連続で評価額は4,822億ドルで、日本企業ではトヨタが一番高く6位で597億ドルでした。
グローバルブランドのランキングについてはこちら
ブランド・エクイティの測定方法は、これといって決まったものがなく、下の3つの方法のいづれかを掛け合わせて評価しています。
コスト・アプローチ:これまでかけたマーケティング費用や法的なコストなどをブランド開発のためのコストを足し合わせて算出します。
マーケット・アプローチ:自社のブランド品とノーブランド品の売上高の差からブランド構築費用を差し引いて計算します。
ファイナンシャル・アプローチ:ブランドの将来収益の正味現在価値(NPV)から計算します。
ブランド・パワーとは?
ブランド・パワーとはブランドに対する消費者の考え方や、感じ方、行動にブランドがどの程度影響を与えているかを示す指標です。
ブランド・パワーが無い場合、それは、コモディティ商品であり価格勝負を強いられることになります。
逆に、ブランド・パワーがあると、製品性能に対する安心、ロイヤルティ、他社と差別化、高い収益、ライセンス供与の機会、高レベルの従業員の採用などといった大きなメリットがもたらされます。
まとめ
ブランド・エクイティとブランド・パワーという2つの用語からもブランドは企業に財務的なメリットをもたらし、顧客の望ましい思考や感情を育むことができる未来への重要な投資活動であることがわかると思います。
それゆえに、マーケターはブランド・エクイティがどのように生まれて、時間の経過とともにどのように変化するのか(させるのか)を十分に理解しなくてはなりません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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