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ダブルジョパディ(DJ)の法則をおおざっぱに理解して近所の定食屋にあてはめてみた

ダブルジョパディ(Double Jeorpary)(以下DJ)は、日本語では「2重の危機」という意味になります。

この言葉がマーケティングの世界でよく知られるようになったのは「ブランディングの科学」(バイロン・シャープ著)という本で取り上げられてからです。

この法則の意味を簡潔にすると以下のようになります。

顧客ロイヤルティを高めるには顧客数(浸透率)を増やさなくてはならない。

既存の顧客だけのロイヤルティを高めようとしても高まらないし、当然、顧客数も増えない。

ロイヤルティは購入頻度という言葉に置き換えられます。つまりは一人の顧客が何回購入するかのこと(顧客内シェア)のことです。

顧客数(浸透率)を増やせば、売上も増えて、ロイヤルティ(顧客内シェア)も高まるということです。

これを何度か聞いていると卵が先かニワトリが先かみたいにややこしくなってきます。

つまりは、顧客数(浸透率)を増やしなさい(高めなさい)、っていうことなんです。

そして、そこまで理解すると、多くのマーケターが「いやいやちょっと待てよ」と疑問の声を上げます。

だって、ニッチな(マニアックな)小さなブランドは数少ない太客の熱い支持(ロイヤルティ)によって支えられている、と信じていますから。

でも、実際にいろんなカテゴリーで実証研究がされて消費財だけでなくBtoBでもDJが証明されています。

もちろんDJの法則から外れるカテゴリーは多くあります。詳しく下の参考記事を参照いただくとして、たとえばニッチな高級ブランドなどは法則からは外れるでしょう。

では、DJの法則を定食屋さん(架空)の例で当てはめて考えてみましょう。

町工場近くの定食屋Aの事例

駅からは少し外れた工場街にひっそりと開店した定食屋A。近所の工場の従業員はおいしく安い定食屋ができたとオープン当初は結構にぎわいました。そんなに大きな店ではないし近所のお客さんだけでも十分採算とれると思っていました。ところが数か月経つと客足が少なくなりました。焦ってもう少し離れた圏内からもきてもらうべくチラシを撒くなどしましたが客がまばらなお店には近寄ってくれません。結局、1年でお店をたたむことになってしまいました。

定食屋Aはなぜ1年で店じまいとなったのでしょうか?

オープン当初はごく近所の従業員だけでにぎわい彼らの満足を高めるためにもこれ以上客数を増やさなくてもいいと考えていました。でも、それだとちょっと離れたところにいる人からの認知は得ることはできません。

近所のお客さんもいつも同じお店では食べてくれません。仕出し弁当に戻る人もいれば新しいお店の情報を求めて少し遠出する時もあります。お店に賑わいがなくなればロイヤルティが高まることもないでしょう。そして、新規顧客にとっても「閑古鳥が鳴いている入りにくいお店」になってしまったのです。

やはり最初の段階から広く認知を広げて多くのお客さんに足を運んでもらう努力をするべきだったいえるでしょう。

かといって、太い常連客を疎かにしていいという話でもないです。そういった大事なお客さんにはどうすればお店がもっと良くなるかなど、いろんな意見を聞いてお店を応援してもらうような関係を構築することが良いでしょう。

まとめ

DJについてざっくりと読み解き架空の定食屋の事例にしてみました。ダブルジョ以下の参考記事はさらに詳細にDJを理解するのに役立ちます。

参考記事:

最後までお読みいただきありがとうございました。

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