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日経記事「働ける90歳、引退必要なし」:マハティール元首相が語る超高齢化社会
日経新聞(12月1日付)の記事で、マレーシアのマハティール元首相が超高齢化社会に関する見解を述べた内容が紹介されていました。
マハティール氏は、「老いは単に経過した時間で決まるものではない」と語り、身体的な健康状態や機能に基づいて老いを判断すべきだと述べています。高齢者であっても、まだ働けるなら働き続けるべきであり、60歳を過ぎると定年とする考えを見直す必要があると提言しています。
日本を含む多くの国で、高齢化社会が進む中、年金制度を支える若い世代に過剰な負担がかかることが課題となっています。この点について、マハティール氏は、高齢者が退職するのを急ぐ必要はなく、むしろその経験や洞察を活かすべきだと指摘。年齢にとらわれず、能力や健康状態を基準に雇用を継続する重要性を強調しました。
特に印象的だったのは、マハティール氏が92歳で首相に復帰した際のエピソードです。70代で一度引退したものの、その後のマレーシアの政治状況に危機感を抱き、再び国のリーダーとして立ち上がったとのこと。「正しい方向に導くために何かをしなければならない」との強い使命感が、彼を動かしたのだといいます。
また、アジアにおける超高齢化社会への対応として、指導者の評価基準を教育や能力に基づく公平なものとし、年齢だけで判断しないアプローチを採用することの必要性も語られました。
マハティール氏のメッセージは、個々人が年齢に囚われることなく「心・技・体」を磨き続け、社会に貢献する姿勢の重要性を示しています。
心: 自分の気持ちを冷まさず、他者を思いやり利他的な視点を持つこと。困難な状況でも前向きな姿勢を保つことが、個人の成長や周囲への良い影響につながります。
技: 新しいことを学び、修得し続ける姿勢。時代の変化に対応するためには、既存のスキルだけでなく、新しい知識や能力を柔軟に取り入れることが必要です。
体: 健康第一。心と技を活かすためにも、体が資本であることを忘れてはいけません。健康を維持することで、長期的に活躍できる基盤を築きます。
この3つの要素をバランスよく磨き続けることが、年齢を重ねながらも挑戦し続ける鍵だと思います。