「邪道?」から生まれるイノベーション
「アッサンブラージュ(Assemblage)」とは、フランス語で「混ぜ合わせる、組み合わせる(英語のassemble)」という意味で、ワインの複数の原酒を混ぜ合わせる伝統的な技法のことを言います。
日経新聞別刷りThe Stlye の4月28日付の記事「SAKE for the World」でこの言葉をはじめて知りました。
この記事は、国内外での日本酒の革新的な取り組みについて書かれており、「獺祭」をはじめとした米欧での酒造りや国内で新しい酒造りに取り組む外国人について書かれており興味深い内容でした。
なかでも、フランス人のリシャール・ジョフロワさんが取り組む「日本酒のアッサンブラージュ」っていうの面白かったです。リシャールさんは、複数の種酒を組み合わせて理想の日本酒を造っているそうです。
ワインにそういう技法があること自体も知らなかったのですが、「日本酒を混ぜるってありなのか?」って疑問に思いました。
ウィスキーにはシングルモルトとブレンドがあって、「ブレンドの方が飲みやすさとか工夫があって美味しいけど、通はシングルモルトを選ぶ」みたいな印象があって、お酒自体混ぜるのって邪道なのでは?って思い、調べてみました。
「日本酒、混ぜる」で検索しようとすると、「邪道」の文字が候補に上がってきた。
やはり、おなじように感じる人はほかにもいるのだろうな、と思いました。でも、実際にはそういった取り組みをしている例はほかにもあるそうです。
まぁ、日本酒を使ったカクテルなんかもあるのでそこまで新しいってこともないのかもしれませんが。。
「酒」×「アッサンブラージュ」
これって、シュンペーターのイノベーションにおける新結合(これまでなかった組み合わせによって生み出させる新たな価値)だって思いました。
他にも、英国出身のフィリップ・ハーパーさんが杜氏となり作った「アイスブレーカー」は、酒をオンザロックで飲むという、これも「邪道」ではないかと思わされる酒を造りヒット商品になっているそうです。
伝統的な確立された技法・製法にはいわゆる王道、定石のようなものがあります。精通した人にとって、違うやり方は邪道・定石外しのように見えて許せないと思ってしまうかもしれません。でも、そういったところにこそイノベーションの種があるのかもしれません。
先入観を捨てた「邪道へのチャレンジ」。取り組んでみる価値がありそうです。
最後までお読みいただき有難うございます。
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