トマ・ピケティ「21世期の資本」を英語で読む 14週目
「21世紀の資本」(トマ・ピケティ著)英語版を寝る前に毎夜コツコツと読み進めております。
92日目:406ページから409ページ
私たちの調査によると、現代フランスの社会階層で上位1パーセントに位置する人々は、彼らの収入を遺産から得た富と自らの労働からほぼ等しく得ていることが明らかになりました。
93日目:410ページ414ページ
In order for the concentration effect to dominate the volume effect, the top centile of the inheritance hierarchy must by itself claim the lion's share of inherited wealth.
遺産階層の上位1パーセントが相続財産の大部分を占めることによってのみ、集中効果が量的効果を支配する状況が生じます。
この現象は、富の集中がさらに進むことを意味しており、社会的な富の不平等が増大する原因となります。
94日目:415ページから416ページ
時には、極端な不平等はある種の正当化を伴います。このような不平等がなければ、ごく少数のエリートが生存以外のことに関心を持つことは不可能であったでしょう:極端な不平等は文明の条件とも言えるのです。
この観点から、歴史的に一部の社会や文化では、富と資源が一部のエリート層に集中することが、芸術、科学、哲学といった高度な文化活動の発展を支える要因とされてきました。エリート層が経済的な心配から解放されることにより、より高尚な追求に時間と資源を投じる余裕が生まれるというわけです。しかし、このような見方は多くの批判に直面しています。文明と進歩のためには、富のより公平な分配が必要であるという考え方が、現代社会では広く受け入れられています。
95日目:417ページから421ページ
主な誤解は、私が考えるに、次の通りです。まず、相続は終わっていません。相続される資本の分配が変わっただけで、それは全く別の問題です。
法律、経済状況、社会構造の変化、特に税制、財政政策、法的枠組みの変更が相続の方法をより複雑にわかりにくくしています。
96日目:422ページから424ページ
現在、資産によって生み出されるレンタル収入は、家賃、利子、配当、利益、ロイヤリティ、またはその他の法的な収益カテゴリの形である資本収入に他なりません。このような収入は、労働とは無関係に、単に資産の所有に対する報酬として支払われるものです。
97日目:425ページから429ページ
本書はフランスを基本に書かれたものですがグローバルでの比較をする上で歴史的にはデータの収集方法が異なるなどの面で正確な比較はできないものの共通性を見出しています。
相続財産の地球的な回復は、間違いなく21世紀の重要な特徴の一つとなるでしょうが、今後数十年間は主にヨーロッパに影響を与え、アメリカ合衆国にはそれよりも少ない程度で影響を及ぼすことになります。
98日目:430ページから432ページ
次のパートはReturn on Capitalの不平等についてです。
多くの経済モデルは、資本のリターンが富の大きさにかかわらずすべての所有者に対して同じであると仮定していますが、これは必ずしも確実ではありません。実際には、より裕福な人々が、そうでない人々に比べて高い平均リターンを得ている可能性が十分にあります。
ここからなぜ少しの資金で投資をしてもうまくいかないのか、という興味深いテーマになりそうです。
また、来週ご報告します。