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中小企業はもっと大きくなっていいですよ~

そこそこ大きな中堅企業クラスの社員の方との会話あるあるで、

「うちなんて中小企業ですから、、、」

みたいな話をされることがあります。

その会社が上場企業であってもそういうことを言う人がいます。

もちろん、それは規模のことではなくて会社の社風的なところや謙遜を込めて言わんとしていることがほとんどですが、中小企業診断士の視点でそんなことを聞くと、

「いやいやあなたの会社は立派な大企業ですよ」ってツッコミそうになります。

中小企業の定義は、以下のように資本金と従業員数で定義されています。

2023年版中小企業白書より

つまりは、これ以上の規模の会社はすべて大企業ってことになります。

でも、大企業のグループの中にはトヨタのようなグローバル企業もあれば、地方ではちょっと名の知れた老舗みたいな会社も含むことになります。

中小企業は法人税などで優遇されています。そこで微妙なラインにいる中小企業はこれ以上成長するとそれらの優遇が受けられないということで成長への意欲を失う「成長の壁」が存在します。

そこで政府は新たに従業員2000人以下の企業を中堅企業として税優遇処置をし、成長促進を促そうとしています。

従業員2000人以下の中堅企業は、日本には9,000社あるそうです。ちなみに、大企業は1,300社、中小企業は336万社あります。

9,000社の中堅企業の中には、いわゆる「小さくてもピリリと辛い山椒のような企業」がたくさん存在します。地域に根ざし、ブランド力がある企業です。

例えば、ベビースターラーメンで有名なおやつカンパニーなんかも中堅企業ですね。

中小企業への税制優遇がどの程度の成長の足かせとなっていたのかはわかりませんが、中堅企業に対しての優遇を厚くすることで主に2つのメリットが考えられます。

その1つは、中小企業のM&Aの促進です。

後継者が見つからず黒字であるにもかかわらず事業存続ができない企業が多くある中で中小企業同士が統合して存続可能な中堅企業として事業を継続することが可能となります。大きくなってしまうことで失うかもしれなかった中小企業としての特権を失わずに済むというメリットが生まれます。

2つ目は、近い将来の成長企業への育成です。

前述の通り、中堅企業には地方に根差した小さいけどもユニークな技術やブランド力を持つ企業が多く存在します。そういった企業にその場に留まるのではなく成長の手助けをすることで新たな大企業になってもらおうとするものです。

今後、さらに中堅企業への支援策は具体化されていくでしょう。

はっきりとしていることは中小企業は今後気兼ねなくどんどん大きくなっても構わない!ってことです。

中小企業経営者の皆様、どんどん背伸びして大きくなりましょう!


#日経COMEMO #NIKKEI

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