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焼きポンデリングで体験する「ちょっと手を加えるだけ」の心理効果

2024年にSNSで話題となった「焼きポンデリング」を試してみました。ミスタードーナツの定番商品であるポンデリングをフライパンで弱火で軽く焼くだけで、表面がパリパリ、中がもちもちの食感になるというものです。この手軽な調理法は、SNSで広がり、さらにチーズやバニラアイスを加えるなど、アレンジの幅も広がっていきました。


実際に試してみると、確かに美味しくなったと感じます。同じ温める行為でも電子レンジだと水分が残って食感が落ちることがありますが、フライパンで焼くことで劇的に食感が改善される印象です。洗い物が増える程度の手間でこれだけ美味しくなるなら、やってみる価値は十分にあります。このように、少し手を加えるだけで商品に愛着が湧く心理的効果は、まさにDIY効果だと言えるでしょう。

美味しく焼けたポンデリング

DIY効果とは?

DIY効果(DIY Effect)とは、「自分で手を加えることで、その商品に対する愛着や価値が高まる」という心理的な現象を指します。この効果は「イケア効果」とも呼ばれ、イケアの組み立て家具に対する消費者の愛着などが典型例です。

焼きポンデリングでは、「自分で焼く」というプロセスが、このDIY効果を引き起こします。これにより、以下のような心理的変化が生まれます。

  • 商品への愛着: 自分の手を加えることで、焼きポンデリングが「自分だけの特別な商品」に感じられる。

  • 満足度の向上: 商品の完成に関わることで、「自分で作った」という満足感が得られ、食べる喜びが倍増する。

  • 高い価値認識: 同じ商品でも、自分で手を加えることで、購入価格以上の価値を感じる。

ちょっと手を食わえるだけで愛着が湧く心理的効果、DIY効果であるとも言えるでしょう。

アレンジレシピとDIY効果

食品メーカーのホームページを見てみると、さまざまなアレンジレシピが公開されています。例えば、日清食品の「どん兵衛」を使ったお好み焼きのようなレシピは、少し手間がかかりますが、興味を引く工夫が施されています。このようなレシピもDIY効果を促進し、商品の新たな魅力を引き出します。

まとめ

焼きポンデリングは、Z世代を中心にSNSの発信から広がったアレンジレシピです。DIY効果を活用することで、慣れ親しんだ味に一手間を加えた価値が生まれます。これにより、商品への愛着や満足度が向上し、消費者との新たなエンゲージメントを生み出します。

上記のようなDIY効果は、食品だけでなく、さまざまな商品のマーケティングにも応用できます。自社商品のアレンジ方法を提案し、消費者自らがさらにアレンジを加え新たな価値を体験することで、さらなるブランドロイヤルティの向上が期待できるでしょう。

参考記事:DIY効果について以下の記事をご参照ください。


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