職場環境の改善
職場環境改善のためのPDCA
職場環境改善の進め方(3つ)
1.主として事業者や(安全)衛生委員会が行うもの
2.主として管理監督者が行うもの
3.★従業員参加型で行うもの
改善の進め方の中で最も効果のある方法は、「従業員参加型で行うもの」
職場環境改善の流れ
1.P:改善計画の立案
2.D:実行 →プロセス評価
3.C:一定期間後の進捗度及び評価 →アウトカム評価
4.A:職場の評価、計画見直し
職場の管理監督者が中心となり、職場環境の改善を進めることがストレス対策面では重要
改善計画は、労働者参加型のグループ討議が有効
ファシリテーターは、産業保健スタッフ、健康管理担当者などが効果的
職場環境改善(P:改善計画の立案)
「職場環境改善のためのヒント集(メンタルヘルスアクションチェックリスト)」の活用が有効
「職場環境改善のためのヒント集(メンタルヘルスアクションチェックリスト)」は、日本全国から集められた改善事例によって作成されている
職場環境改善(C:改善計画の効果評価)
効果評価には、「プロセス評価」と「アウトカム評価」の2つの種類がある
【プロセス評価】
対策が計画どおり実施されたかどうかを評価
計画どおり実施されていなければ何が障害となったかについて評価
【アウトカム評価】
目的となる指標が改善したかどうかについて評価
職場環境改善のためのヒント集
日本全国から集められた改善事例を全部で、6つの領域、30項目に分類してチェックリストとしてまとめたもの
職場環境改善のためのヒント集の特色(3つ)
1.職場環境などの良否をチェックするものではない
2.職場環境等を点検することが目的ではない
3.職場ごとに使いやすいものにして構わない
職場環境改善のためのヒント集の6つの改善領域
1.作業計画の参加と情報の共有
2.勤務時間と作業編成
3.円滑な作業手順
4.作業場環境
5.職場内の相互支援
6.安心できる職場のしくみ
ヒント集(作業計画の参加と情報の共有)
1.作業の日程作成に参加する手順を定める。
2.少人数単位の裁量範囲を増やす。
3.個人あたりの過大な作業量があれば見直す。
4.各自の分担作業を達成感あるものにする。
5.必要な情報が全員に正しく伝わるようにする。
ヒント集(勤務時間と作業編成)
6.労働時間の目標値を定め残業の恒常化をなくす。
7.繁忙期やピーク時の作業方法を改善する。
8.休日・休暇が十分取れるようにする。
9.勤務体制、交代制を改善する。
10.個人の生活条件に合わせて勤務調整ができるようにする。
ヒント集(円滑な作業手順)
11.物品と資材の取り扱い方法を改善する。
12.個人ごとの作業場所を仕事しやすくする。
13.作業の指示や表示内容をわかりやすくする。
14.反復・過密・単調作業を改善する。
15.作業ミス防止策を多面に講じる。
ヒント集(作業場環境)
16.温熱環境や音環境、視環境を快適化する。
17.有害環境源を隔離する。
18.職場の受動喫煙を防止する。
19.衛生設備と休養設備を改善する。
20.緊急時対応の手順を改善する。
ヒント集(職場内の相互支援)
21.上司に相談しやすい環境を整備する。
22.同僚に相談でき、コミュニケーションがとりやすい環境を整備する。
23.チームワークづくりを進める。
24.仕事に対する適切な評価を受け取ることができる。
25.職場間の相互支援を推進する。
ヒント集(安心できる職場のしくみ)
26.個人の健康や職場内の健康問題について相談できる窓口を設置する。
27.セルフケアについて学ぶ機会を設ける。
28.職場の将来計画や見直しについて、いつでも周知されているようにする。
29.昇進・昇格、資格取得の機会を明確にし、チャンスを公平に確保する。
30.緊急の心のケア体制をつくる。