ハワイの伝統的な精神的価値観とは?
ハワイアンは何千年もの間、洗練されたシンプルな精神的価値観を持って生きてきた歴史がある。これらの叡智は、何千年も前とは言わないまでも、何百年も前と同じように、今日でも通用する普遍的な法則への深い理解を常に反映しているものである。
多くのハワイアンは「すべてのものがあらゆるものと繋がっている」という認識の中に生きている。その結果が「アロハスピリット」と呼ばれている彼らの精神的価値観である。
アロハスピリットとは、あらゆるものとの一体感=ワンネス、自分という存在の偉大さへの気づき、そしてこれらを日々の実践として人とのコミュニケーションの中で育み、成長させていることである。
ハワイアンのワンネスの感覚は、三次元の物理的肉体世界から旅立ったすべての人たちをも含んでいるところが特筆すべき点である。
ハワイアンの精神性の中には、私たちが通常考える「死」というイメージはなく、ただ人間から霊体へと「アドレスを変える」だけのことだ。
そこに悲しみがないということではないし、死を軽んじているわけではないということだけは誤解しないで欲しいのだが、肉体から霊体への物理的変化としての「死」は、ただ魂が肉体を脱ぎ捨てることに他ならず、あの世でスピリチュアルガイドとしての役割を果たすことも含めて、新たな出発を意味しているという認識なのである。
そういう意味においても、彼らの精神的価値観は非常に高いものだと考えられるし、すべてのものがあらゆるものと繋がっている=ワンネスという意識も、私たちよりも深いところで理解し、アロハスピリットとして実践しているのである。
かつて私はハワイでこんな体験をしたことがある。
とある農園に立ち寄り、管理人の木からアボカドをご馳走になった。ハイキングコースの終点に到着したかと思うと、通りすがりの父娘が、岩壁を登って岩を越え、小川を通って隠れた滝へと続く秘密の道があることを教えてくれた。また、海で泳ごうとしていたら、岸辺の人が「流れが強すぎて安全に泳げないよ」と警告してくれて、ビールを出してくれて、カヌーにも誘ってくれたことがあった。
このような出会いを説明する言葉はたくさんあるかもしれないが、少なくともこれが彼らの精神性「アロハスピリット」なのだ。私は敢えて言いたい。もはやこの島では「アロハ」が法律になっているのである。
私たちに今必要なものはアロハスピリットではなだろうか、と私は個人的に考えている。自分自身があらゆる存在と見えない糸で繋がっている、と考えれば、自己否定することもない(できない)だろうし、他者を誹謗中傷したりすることもない(できない)だろう。
私たちは誰もが人とのコミュニケーションの中で生きている。すべてのものがあらゆるものと繋がっている、という意識を自分の心の中心に据えている状態(ハワイアンが言うポノの状態)にあると、自分自身に対する意識の持ち方、他者に対する意識の持ち方、自己や他者とのコミュニケーションの持ち方に変化が現れてくるのではないだろうか。
私自身まだまだアロハスピリットの意識を育み実践するアロハコネクターとして成長していかなければ、と改めて感じている。
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