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向島のワンダーランドに迷い込んだ話

『熱海秘宝館』『まぼろし博覧会』などちょっとエッチでレトロでオバカなノリの施設がお好きな方と、見出し画像の秘宝オジサンに心当たりのある方はそのままお進みください。
「そのノリはちょっと…」という方には、この記事はお勧めしません……!


入口に辿り着くまで

知り合いに「なんか…濃い美術館が向島にできた…」と聞いて、行ってきました。

向島のワンダーランド
゚・*:.。..。.:*大道芸術館*:.。. .。.:*・。

押上(スカイツリー)から徒歩12分、曳舟から徒歩10分、東向島から徒歩20分、浅草から徒歩20分くらい。
どこの駅からも微妙に遠いとはいえ、どこの駅から歩いても歴史と文化を感じられる楽しい散歩コースです。

元料亭をそのまま利用したという『大道芸術館』
普通に料亭かと思って前を通り過ぎて、そのまま5歩くらい下がりました。

濃さは感じないシンプルでお上品な入口

看板に書いてある『大道芸術館』という文字だけが、その場所が目的地だということを知らせてくれる-      -

今のところ濃さは感じません。上品な料亭の入口という感じ。
これで本当に料亭だったらどうしよう……と思いつつ、何度も看板の文字を確認しながら扉の前へ。

元料亭の扉の向こうには

さらにここでなんと…インターホンを押す!!!!!!

何この会員制の秘密倶楽部にでも入る感じ……
江戸川乱歩の『赤い部屋』にでも案内されるんですか……

そわそわと落ち着かない気分で待っていると、曇りガラスの向こうに人の気配がして扉がガラリと開きました。

「いらっしゃいませ」とにこやかに出迎えてくれる着物の粋な女将さん。
※迎えてくれるのが女将さんじゃない時もあります

上がり框(靴を脱いであがるところ)や、お迎えしてくれる女将の姿。
まるで料亭のような-      -と思うより先に、目に飛び込んでくる風景に衝撃を受けます。

「え!!!!」と声が出ました。

鳥羽国際秘宝館・SF未来館のホールに飾られていた人形だそうです!
後ろの男性も気になります。服のセンス!

鳥羽国際秘宝館・SF未来館のホールに飾られていた時の写真

破天荒なシャンデリアとか、近未来な受付とか、アタックチャンスがはじまりそうな壁とか、どれをとっても最高ですね!

秘密倶楽部だ……

もう既に情報量が多いし、玄関の横にある売店も気になるものだらけで、好きな人にはたまらない。1回深呼吸した方がいいです。

女将さんに「簡単な館内説明のビデオがありますので」と小部屋に通されました。
※このあたりは案内される時、されない時があるかもしれません。

デコトラの内部を再現した小部屋

デコトラ(デコレーショントラック)内をイメージしたVIPルームだそうですが、個人的には「本当に乱歩の『赤い部屋』だ!!!」と思いました。
秘密倶楽部感がすごい…。
インターホン鳴らして、女将さんが出てきて、この部屋に通されたら、もうそれだけで満足しそうです。

安っぽい“ナンチャッテ内装”ではなくて、椅子の質感も壁の質感も高級感があります。

ちなみにこちらの部屋は、レーザーカラオケを楽しめるそうです。
奥の女性も気になりますよねえ。写真には写っていないですが手前にももう一人いらっしゃいます。
置いてあるもの飾ってあるもの、ひとつひとつにストーリーがありすぎて、さらにそのストーリーが興味深すぎて、情報の波に溺れそうです。
あの……まだ1階なんですけど……。

TVでおなじみの!!

簡単に建物について説明してくれる紹介ビデオを観ます。
※これも毎回必ず観られるわけではないと思います。

美術館について真面目に紹介してくれてるんですけど、この施設を真面目に紹介している面白さというか。真顔でずっと冗談を言ってくる人みたいな。ジワジワ来る……。

売店はあとでじっくり見ることにして、いよいよ2階へと進みます。

TVでおなじみの秘宝オジサン

昭和の時代は、秘宝館のようなきわどい施設も普通にCMで放映されていたんですよね。秘宝オジサンが「TVでおなじみの!」と言えるほどに。

思えば、再放送の2時間サスペンスを見ると半裸の女性が普通に出ているし、全裸で亡くなっているとかも普通にありました。

アップデートしなければいけないものもたくさんありますが、潔癖になりすぎるのも面白くないですね。ナンセンスな部分はわりと必要なのではないかなと思います。

濃いめの何かを浴びたい時~

2階も3階も紹介したいですが、とてもじゃないけどレポートがおさまりません…。
まぼろし博覧会』『怪しい少年少女博物館』『熱海秘宝館』などの濃いめの何かを浴びたい時には、熱海まで行かなくてはいけなかったのですが、東京でその何かに触れられる場所があるとは思いませんでした。

ちなみにお伺いした日には、この大道芸術館の展示品を提供されている写真家で編集者の都築響一さんと、セーラーちゃんさん(まぼろし博覧会の館長)がいらっしゃいました。
そして近くの民謡酒場の公演を終えた津軽三味線の澤田響紀さんが来店して突然のライブ会場に。(両脇にラブドール)

丁寧に「間、失礼します」と両隣の方にご挨拶されていました。

突然三味線ライブがはじまる

※お名前と写真を出すのはOKいただいています。

なんだこれ……とんでもない濃度……。夢???
というわけで、こんな出会いもあるかもしれないしないかもしれない。
世知辛い世の中に、何かを浴びたい人々が引き寄せ合ってしまう、それが大道芸術館。

合う合わないがありますので、心配な方は他の方のレポート等を見てから行くことをお勧めします。18歳以下は入館できませんのでご注意を~!

めくるめく世界。
ご自分の目でお確かめください。

一部だけちょろっと。

2階
茶と酒 わかめ
3階
「元祖国際秘宝館・鳥羽 SF 未来館」で
展示されていたマネキンたち
階段
昭和の息吹・大衆文化を感じるものが
展示されています。

楽しみ方、無限大

こじんまりした美術館で、広くはないです。
しかし楽しみ方は無限!!!
頭を空っぽにしてゲラゲラ笑いながら見て回るのも良い。
「エモい!」「ヤバい!」と言いながら写真を撮りまくるのでも良い。
女将さんの説明に耳を傾けたり、QRコードで読み取れる説明をじっくり読みながら過ごしても良い。

女将さんやスタッフの方の知識が凄いので、ちょっと話しているだけでめちゃくちゃ勉強になります。空間的な広さとはまた違う奥行きがあるので、随分と歩き回ったような心地よい疲労感があります。

最後に2階の『茶と酒 わかめ』(つまりバー)で1杯。
話が弾んでしまう。結局1杯だけでは帰れないのだ……。

\わーい、おっぱいチョコだよー!/

是非とも遊びに行ってください!
大道芸術館公式サイト


向島ディープ散歩、開催

一人で行くのはちょっと…
散歩しながら行ってみたい!
みんなでワイワイ行くと楽しそう

という方に朗報!

6/22(土),23(日)に『向島ディープ散歩』を開催します!
2時間ちょっと向島を散歩して、大道芸術館に行きます。

『文豪どうかしてる逸話集』の著者、進士素丸氏と、『東京散歩トリビア団』のお散歩マスター(結一)氏による、色町トリビアや文豪トリビアを交えた案内のもと向島界隈をめぐり、最後に大道芸術館を浴びる、ちょっと大人の向島散策ツアーです。
おひとり様3000円。

詳細・お申込みはコチラ


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