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【余談】 2024年の振り返り:「分断」を乗り越えるために必要な「俯瞰力」
今日はついに大晦日。
大震災・航空機の事故から始まった波乱の2024年も終わりを迎えようとしております。皆さんはどんな1年だったでしょうか。
以前の記事でも書いた通り、筆者も怒涛の1年となったのですが、最後はこの1年と通して大事だと再確認させられた「ある価値観」について書いていこうと思います。
「自由」が作り出した“ニ極化“
私事ながら今年は子どもが産まれる節目の1年となりました。
(最終的に使わなかったのですが)「育児休暇を取る!」と宣言したとき、周囲の反応で感じたのは「快く受け入れようとする同じ立場にいる人たち」と「業務の負荷になると懸念や条件を示そうとする違う立場にいる人たち」がいること。
前者は日本の国力に貢献しており、後者は日本の経済に貢献している。
どちらも価値のある人たちなのですが、自由によって生じた“不平等“が、人々の心の中に嫌悪を抱かせているのではないかなと感じております。
ひと昔は“女性“がその対象でしたが、男性の育休が推奨されるようになってからは、マネージャーが渋々休暇を許可し、陰で「そんな長い休暇、あり得ない」と言う。(これは筆者ではなく、同僚が育休を取るとなった時の話です。)
自分で言ってしまったからには、おそらく子どもの予定はないのでしょう。
この少子高齢化・人材不足と呼ばれる時代で「結婚・子育て」と「生涯独身」の二極化・対立が進んでしまうことで、結果更なる少子化を招くものと思っております。
「分業」というなの“無関心“
もう1つは「仕事」の中の話なのですが、筆者はSaaS系の企業に転職をしまして、外資やスタートアップ企業で普及している「The model」型の営業組織となっております。
「The model」ですが、特にB2Bビジネスにおいて効率的な営業・マーケティングのプロセスを実現するための分業制のビジネスモデルを指します。
色々な役割がありますが、主にインサイドセールス(IS)・フィールドセールス(FS)・カスタマーサクセス(CS)と分けることで、アポイント獲得、契約締結と顧客満足度の構築を分業していく仕組みとなっており、営業未経験の社員を採用して、FSへと育て上げる仕組みなんかもあるみたいですね。
「自分はクロージングだけをやりたい!」など専門性を身につけることができて、効率の良い仕組み。筆者も入社した際は、そんな風に思っていたのですが、実際はまさに地獄絵図です。笑
確かに理論上はすごく効率的なのですが、それはあくまでも部門を横断できる視野が広くて、調整役になれる人がいる、または1人1人がそのマインドセットを身につけていることが大前提。
「自分は自分の仕事だけをやれば良い」
そういった人ばかりになってしまうと、経験豊富で視野の広いキーパーソンがいなくなった途端に、チームや業務の間の部分が断裂してしまい穴ができてしまう。そしてそれをカバーするために不必要なコミュニケーションコストが発生してしまい、結果的として非効率となってしまいます。
当人たちは「時間が大事!スピード勝負!」と言いながら、ものすごくコストをかけていることに気づいていないのでは?と最近は思うようにもなりました。
全体を俯瞰する力
これまでに挙げた「育休」と「The Model」の失敗例に共通して言えるのは、One side(一方)だけで見てしまっているということ。
筆者も人に言えるほど“俯瞰力“に長けているとは思っていないですが、「自分だけ良ければ良い」「自分の考えが正しい」と思っている人が世の中にはあまりにも多いのだとこの1年で感じました。
例えば育休の件なら、仕事をフルパワーで頑張った経験と子育ての苦悩を両方経験していれば、両者の思いを汲み取ることができるでしょうし、The modelの件もFSとCSの両方を経験していれば、新規案件獲得の苦悩や既存顧客との関係構築の難しさなど相手の困難を理解し、その重みを大事にできるはずです。
今後も「自由」から多様性を重視していくことで、多様性と主張できても、多様性を本当の意味で尊重できる人が減っていくのだろう。
自分の子どもにはそうなって欲しくないので、早い段階から(ポジティヴ・ネガティヴ関係なく)たくさんのことを経験させてあげようと思った次第です。
組織の調整役になる!
偉そうなことを言いましたが、自分も転職して5か月。
まだまだ仕事を覚えることで精一杯で、まとめる・引っ張り役には到底程遠いのですが、せめて社内にいる(今の会社しか知らない)若手社員たちには、その重要性を教えてあげたいなと。
そして実績がついてきて、それなりのポジションに就いた際には、お互いに関心を持って、困った時には助け合えるチーム・組織にしていくことで、それが自分自身の価値になっていければ良いなと思っております。
2024年、本当に色々ありましたが、ここ数年の中で1番人間として成長できた1年間だったと信じております。
来年も色んな困難・苦悩があると思いますが、「自分は1人じゃない」と思いながら日々必死に行きていくことで、また1年後、こうやって1年を振り返ることができたらと思います。
皆さん、今年1年も本当にお世話になりました。
良いお年をお過ごしください!また来年お会いしましょう。
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