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pakapaka_cha
春雨の露天風呂
CS88
temp. 8℃ / 雨
17時に夕寝をしてしまった。プールに行こうと思い立ったが、歩くうちに空が冷えて気づいたらそこは都会の温泉だった。
地元の温泉は露天がある。桜のつぼみが膨らみ始めていて春を感じる。とはいえ今日は一桁台の気温で、夕寝をしてさらに寝付けないと確信した。
寒空の下、湯煙がよく見える。他のお客のほてった身体からモヤがたっている。サウナ上がりで水風呂に入らずとも引き締まりそうなほどの温度だ。
じんわり温かい絹の湯。炭酸泉が芯を温めてくれる。体温より少し高い温泉が皮膚を取り巻く。今週もよく頑張った。
ゴツゴツした岩肌に、温泉の成分が染み込んでいるのか鍾乳石のようになっている。ぬるぬるするのもあるが効能だろうと思うことにしている。
ここの温泉では意外と若い人が多い。それも学生のようだ。思えばマスクを外して話せる機会などない貴重な時間なのだろう、周りの大人は少しだけ嫌な顔をしていたが、ボクは良き理解者としてなんの気ない顔で湯を堪能していた。