アメノカオリ
気だるげな雨の香りが好き。しとしと降る雨が意外と好き。雪にも晴れの日にもない静けさが、心地よいと感じる。
水たまりにはいって遊びたくはないけれど、地面につかないほどに足底で触れ、体も気持ちも浮いている。存外、水たまりも嫌いじゃない。
いつも頭が痛くなる雨の日は、家で静かにじっとしている。
温かい白湯を飲み、毛布をかぶっていても、体は冷えてしまうから、映画を見て、誰かと話せば心も穏やかになる。この気持ちを忘れないように書き留めておく。
雨が嫌いにはなれないから、気持ちのモヤモヤと一緒に出掛けてみる。いつもの道を外れてみれば、気だるげなわんこの散策に出会い微笑ましくなったり、傘で塞がった手を取り合って家路に向かう老夫婦に自分もこうなりたいなと胸を熱くさせたり。
晴れていれば気づかなかった湿気も、レインコートを着てポツポツとあたる雨音も、あたりまえに降ってくるわけじゃなくて、どこかの海が雲になって降ってくる。
ボクにはそれはできない。
晴れを作ることだってできやしない。
でも、それでいいと思えるようになりたい。
雨の日でも、明日はきっと晴れるよねと。
そういう人にボクはなりたい。
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