美容師にハマる瞬間。
こんにちは。シバタです。
突然ですが、
離職率が多い美容業界。
3年でどれくらいの人が辞めてしまうでしょうか?
皆さん知っていますか?
美容師の離職率は1年目までが30%、2年目までの離職率が44%、3年目の離職率が56%です。
他の業種の場合、3年以内の離職率は30%ほどなので美容師の離職率は高めと言えます。 美容師の離職率が他業種と比較して高いのは仕事ならではの厳しさなど、様々な理由があるようです。
その中には「拘束時間が長い、休みが少ない」「給料が少ない」「キャリアアップができない」「人間関係が面倒」などが多いです。
逆に10年以上美容師として輝いて、
生活も豊かにしている人達がいるのも事実。
何が違うのでしょうか。
これを読んでいる人が人生を豊かに、美容師を楽しめるように、
書きたいと思います。
矢印を自分に向ける
僕も今年で美容師15周年を迎えます。
ありがたい事に毎日楽しく美容師しています。
今は美容師を辞めたいとは全く思いません。
なぜ、美容師を続けられたか。
ここでは実体験をお話ししようと思います。
まず僕が就職した頃はまだ働き条件も教育環境もまだまだ整備されておらず、
休みは月4日、1日12時間は店にいますし、福利厚生の整備も進んでおらず、
給料も低い。
レッスンも基本1人でしてましたし、カリキュラムやマニュアルもあってないようなものでした。
カラーやパーマなども理論を1から教えてもらえる環境でもなかったですし、わからなかったらなんとか自分で調べて勉強。(もちろんスマホないので今ほで簡単に情報は手に入りません)
ここで何が言いたいかというと、大変だった自慢とかでは無くて、
現在の良くなりつつある環境があるのは先輩方の努力の上であるという事がわかっていて仕事をしているのかです。
昔と比べると明らかに良くなってきている美容業界。
当たり前だと思わずに、まずはそこへのリスペクトの上で、自分自身を奮い立たせる必要があるという事です。
前書きの離職理由に完全に当てはまっていましたが、続いた理由。
常に矢印を自分に向けていました。「上手くなりたい」「早く一人前になりたい」
そのために何をすべきか。
先輩から毎日怒られてましたし、貴重な休みの日もセミナー行ってましたし、
毎日帰るの遅いし、手は荒れるし、お金ないし。
職場にもいろんな人いますよね、
厳しい人、怖い人、仕事しない人、無駄に偉そうな人。
最初は悶々としてましたよ。
こんな環境にいろんなこと思ってました。
しんどいし、つらいし。
いや、やめたくなる気持ち本当にわかります。
そんなネガティブな感情になりながらも
早く全テスト項目をクリアすることだけ考えるようになっていきました。
練習してれば何も言われないし、早くスタイリストになれば何も言われなくなるし、何だか楽になるんじゃないか。
美容師辞める以外にはこれしかないって思ってました。
そしたら周りも環境もどうでも良くなるんです。
嫌な先輩がいても、仕事しない奴がいても、
「オレがカラー塗れるからラッキー、もっと上手くなれる」くらいに思えるんです。
カラー塗りたすぎて仕方なかったので。
カリキュラムなくても自分で逆算して必要なことを勉強しまくるんです。
自分の苦手は一番自分がわかるので。
そうやって自分に矢印向けていると辞めたいとか考える暇がない。
ただこの時点ではまだ美容師にはハマってない。
自分の成長に必死だったって感じです。
美容師のことを考えるようになる
こうして自分に矢印を向けて向上していくことが癖になっていき、
無事スタイリストになれたのですが、
今度に待ち受けていた壁は「数字」です。
当たり前ですが、経営者が求めているのは数字が上げられるかどうか。
(もちろん、それ以外の役割で重宝されている人もいます)
スタッフ側も数字を上げないと給料が上がっていかない。
デビュー当時はそのことが頭から離れず、目がドルマークになりがちでした。
でもそんな美容師、お客様からしたらめっちゃ嫌ですよね。
思うように数字が伸びなかったんです。当たり前です。
そこでまた自分と数字の伸びている先輩を比べてみたり、めっちゃ真似してみたりしてみました。
美容師について本質みたいなものを考えるようになりました。
求められる数字、目標とする数字を一旦捨ててみようと。
美容技術、接客、メンタル、それぞれ別軸で考えることではないと知る
数字を考えなくなると、気が引き締まらないのではないか。
そう思っていました。
ただその力が抜けたくらいが僕にはちょうどよかったんです。
担当のお客様がいない時間、以前ならイライラしたり、無駄に焦ってしまって空回り。
数字を見なくなってからは、自分に足りないところを補うための勉強や練習にあいた時間は当てていました。イライラしても仕方ない。
数字を見て焦るより、見ないことで冷静でいられました。
そうするとお客様と接している時間も心が穏やかで、その方と真摯に向き合えるようになっていきます。
カウンセリングが明らかに変わっていきました。
数字を意識すると、できるだけ単価の良いものを提案しようとしてしまいます。
意識しなくなると、そのお客様にとってできるだけ良いスタイルを提案しようとします。
そうなると、その方のことを知ろうとしますし、マイナスメニューも平気になります。
単価が下がったとしても、次に来られた時に、
「〇〇しないほうが扱いやすくてよかった」
「むしろ金銭的に負担が少なくて頻繁なメンテナンスができるから嬉しい」など。
真剣に向き合うからこそ、お客様の求めているものを提供出来て喜んでもらえる。
メンタルが安定するといつもベストな技術や接客が続けられる。
上がり下がりがないのが、長くお客様と付き合っていく上で、とても大切なこと。
どうしても技術、接客、メンタルは三元論で別々に話されますが、全てつながってます。
全てを掛け算した結果が美容師力です。
それがわかった時にうまくいき始め、お客様に喜んでもらえるようになりました。
美容師にハマる瞬間
うまくいきはじめて、ありがたい事にリピートのお客様も増えていきました。
お客様の想いと自分の考えるヘアのベストが一致、
もしくはお客様の想像を超えてくること。
もっと言えば、本当に心から喜んでいただけた瞬間を何度も目の当たりできた。
これが美容師にハマった瞬間だなと思います。
そのために技術を磨いて、そのためにお客様を楽しませて、頑張っています。
(とてもベタですが・・・)
技術などはまだまだ勉強したり練習を多分ずっと続けていくんだろうし、
デザインも考えていくんだろうと思います。
美容師としての力をどんどんつけて成長していくこと、自分に矢印を向け続けることはやめないだろうと。
この楽しさってわかっているようでわかってないんですよ。
言葉じゃ伝わらないことなんです。
でもあえて書かせてもらいます。
まだこの楽しさを味わえてないうちから、美容師を諦めたり、楽しくないと決めつけるのはもったいないと思います。
場所を変えても良い、働き方変えても良いんです。
今、美容師楽しくないなと思ってる人、もう少し頑張ってみてはどうでしょう。
僕もまだまだ頑張ります。
いつもに比べて長い文章でしたが、読んでいただきありがとうございました。
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