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しょくばい。桜より梅。

どんより気分の日もあれば、綿毛のようにふわっと風にのるような日もある。

先週のとある1日は後者。

朝6時に目覚め、起床したのが7時半前。
平安蚤の市に9時前には到着したいと思いつつ、時計代わりにつけた朝の情報番組を見入ってしまう。
ロケコーナーを担当してた人が卒業という事で、ベタなサプライズ演出にまんまと朝からもらい泣きをした。

まったく思い入れも無い人なのに、
なぜわたしはいつもこうなのだろう。

そんなこんなで、用意に準備がかかり
いつもの神社で湧水を空のボトルに入れ、自転車で岡崎公園へ向かう。

到着した9時半、すごい人出だ。

お気に入りのお店の方に、事前におねがいしていた白い布を持ってきてもらっていたので、ゆっくりみる。
やさしいリネンの肌触り、蔵に長年保管されていたデッドストックの布を洗いにかけたもので市販には無い
表情豊かな布たち。

イメージにぴったりの布を調達できたのも嬉しいが、お店の方のお話や人柄が心地よく、
お買い物は誰から買うかもセットだと最近よく思う。

蚤の市で満足いくお買い物をし。
友人と合流してお昼ごはん。

出会ってからまだ1年も経ってないのに、なぜかずっと前から知っているかのようなとても安心感のある友人と
近況を話し合う中、
最近の制作の事を話し出した途端、
涙がぶわっと溢れ出た。

自我に苦しむ気持ちにそっと寄り添ってもらえて、ホッとしたのだと思う。

涙を流すとスッキリして、ぐるぐるしていた気持ちが鎮まる。

ごはんを食べ、友人が気になっていた築50年のマンションへ。
全室角部屋というダンベル構造になっており、地下はジャズカフェ、1階2階はショップやギャラリー、それ以外は住居だそう。
1階の生活用品とうつわのお店がとくによかった。

管理室にありそうなレトロな物体がかわいくて、撮影許可を店主さんに確認したところ
これを残した経緯など聞けた。

無駄を排除しない、効率ばかりを求めていない背景を知る。

ものにも心あり


マンションを出て道端で
2人でぼやっとしていたら通りすがりのおばぁさんに突然声を掛けられる。

「背が高くて、すらっとしてうつくしいわぁ」突然の出来事に2人ともびっくりしたが、おばぁさんのやさしい口調に気分を良くし、有り難くお褒めの言葉を受けとる。

その後、喫茶店に入るのだが
その喫茶店もかなりおもしろかった。

カフェ ライミン

一見、どこにでもありそうな喫茶店のように見えるが、よくよく店内を見渡すと、見慣れない物体が天井からぶら下がっている。

「触媒」という化学反応を利用した
脱臭のオブジェみたいなものらしい。
店主の話が面白かった。

上手く書けないのがもどかしいが、店内喫煙可のわりにタバコの臭いが染みついてないのは、この触媒オブジェの効果だと体感する。

「触媒は、化学反応においてそのもの自身は変化しないが、反応速度を変化させる物質」

一般社団法人 触媒工業教科HPより引用

マスターとの会話も楽しかったが、ハンドドリップで淹れた珈琲が濃くておいしかった。

まだ「触媒」を理解しきれてないが、
なんだかヒントをもらったような気がした。


友人のあふれる愛にもふれた、
そんな一日。桜の時期が苦手なのが
一緒で笑った。

夜に個展のお知らせを緊張しながらした。


私にしか描けない絵が
なんなのか
分からないまま、毎日制作をしている。

potenまであと26日
野生の女

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