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とある歪な人間の自伝

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#不登校

とある歪な人間の自伝 その12

とある歪な人間の自伝 その12

14 「悪そう」ではなくて、「悪い人」たちがいる世界

20代後半の女性と関係をもって、その半グレ彼氏にバレた!
普通であればわたしは間男のクズヤロウ。半殺しにあっても文句は言えない!
さあ、わたしの明日はどっちだ!?

って展開の何かが書けそうな題材なんだが、蓋を開けてみれば実のところそこまで揉めることはなかったんだ。
今回はその先の話も含めてすこし語ろうと思う。

わたしがその部屋から出ると扉

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とある歪な人間の自伝 その11

とある歪な人間の自伝 その11

13 人にも過去があって、しがらみがあって

別段、自分自身が特別に不幸だとは思っていない。
これはボタンの掛け違いであって、誰だってそれを認めたくないから声を荒げてしまう。
たまたまその現場に居合わせることが多かった。ただそれだけの話なんだと思う。

わたしに手を差し伸べた彼女の話をしよう。
当時20代後半。片田舎のボロアパートで一人暮らしであった。が、正確な話をいえば都合の良い関係の相手がいた

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とある歪な人間の自伝 その10

とある歪な人間の自伝 その10

12 勘付かれたから

それは高校卒業を控えた半年前のこと。
わたしは次のステップに向けて既に手はずを整えていた。

目標金額に到達し、免許も手に入れた。だから気が緩んだのだろう。
学校の勧めで大卒資格もとれる専門学校の紹介を受ける。そして奨学金制度で満額借りる段取りもリアルタイムで知られることが出来ないように上手いこと用意できた。
まさに順風満帆。だからこそ、わたしは足元が見えなくなってしまう。

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とある歪な人間の自伝 その9

とある歪な人間の自伝 その9

11 一人で生きていくと決めた

何はなくとも月日は流れる。
環境に劇的な変化もないし、人間関係も変化なし。
担任は明らかに嫌そうな顔をしてわたしの進路希望を聞いてきた。

厄介者という認識なんだろうな。
わたしは担任に同情しつつも手早く進路希望の紙を書き進めたことを覚えている。

高校受験に差し掛かるある日のことだ。
何を思ったのか母親が全寮制の私立の高校へ行くようにと勧めてきた。

…本当に、

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