昭和天皇ブームがやってきた。
「昭和天皇物語」を一気読み
小学生のころから日本の天皇に深い興味関心を抱いているので今までも天皇についての歴史や行事に関する関連書籍を読んできた。「日本という国について知ることは天皇について知ることと同義である」と思っている。
近代史よりは古来の天皇の成り立ちや行事についての方について調べていたので昭和天皇についてはなんとなくの知識でしかなかったのだが、在宅仕事中にyoutubeで昭和天皇の大喪の礼を見てから調べているとなんとビックコミックスで「昭和天皇物語」という作品が連載中であることを知り、給料日前に関わらず「あー、手が滑った!あー!」と言いながら出版されている8巻すべて購入し読んでしまった…というのが自分のシルバーウイークになってしまった。
そこからは以前、神保町の古本屋で手に取ったにも関わらず買わなかった「昭和天皇語録」をAmazonで買ったり武蔵野御陵に行けないかなと画策したり、また1巻から読み直したりしている。当たり前なのだが登場してくる人物たちがすごい。明治天皇、大正天皇、東郷平八郎、原敬、鈴木貫太郎、乃木希典、吉田茂…。8巻までの間に現役の首相が2人暗殺されているのも大正から昭和にかけての時代がいかに波乱に満ちていて様々な人々の思惑が錯綜していたかを物語っている。
そんな激動の昭和という時代で初期は立憲君主制の君主として、後期は国民の象徴として生きてきた昭和天皇がどのような人と出会い、どのような経験をし、どのような考えに至ったのかとても丁寧に書かれている。立ち回りが昭和天皇含めて全員凄すぎる。ここに出てくる人たちは全員大人で思慮深い。
能條純一の絵柄的にどのような人であれすごい崇高な人物であると錯覚しがちになってしまうし政治思想や個人の利益になるように行動していたりもするのであるが、100年前の日本人と今日の日本人では精神力が大きく違うように感じざるを得ない。
もちろん、前述した通り教科書に登場するような日本に影響力を与えた人しか出てこないので人格が完成されているだけであって当時の人が全員そうではないのは重々承知であるが、じゃあ今の政治家が、と問われると微妙であるし、何か今の日本人にはないものを持っているように見える。
当時の人々が読んでいた本をまずは読むことで何か分かることがあるのではないか、思った。当時の人々の思いをうかがい知ることなどはできないけれど、思考経路は読んでいた本を読むことで分かるかもしれない。読書の秋だし、pythonも勉強しなくちゃいけないんだけれども戦前と戦後で日本人が忘れてきてしまった何かを掴みたい。
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