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ヤンパチーノ
2021年10月7日 20:53
第一話から読む前回の話を読む第四十話 ウルフ・オブ・明治通り 築二年、コンクリート打ち放しマンションの一階、1DKの部屋は二十五平米と広くは無かったが、天井が広く開放感があった。そして、何よりこの部屋の目玉は、透明ガラス扉の風呂場の中央に鎮座している「猫足のバスタブ」だ。不動産屋の若い女性と一日中物件を回ってもしっくりこなかったが、最後に訪れたこの物件は希望条件に近かった。そして、「猫足パスタ
2021年10月21日 23:18
第一話から読む前回の話を読む第四十一話:そしてxxになる「久しぶり」「急にごめんね」 麻衣子から連絡がくるのは、何かトラブルが発生した時と決まっていた。「こんな時間に電話って珍しいね。大丈夫?」こんなことを心配する自分が少し嫌だ。「今、実家に帰ってるから大丈夫」「普通に帰省中?」そうではないことを分かった上で聞いた。「またかよって感じだと思うけど、やっぱりまた旦那が浮気して」