余命10年(2023年2月17日32ページ試し読みリンク追記)
若くして難病にかかり「余命10年」を宣告された著者が、その実体験をもとに書きあげた青春小説。著者の小坂流加さんは小説が出版されたときにはすでに絶命していました。主人公がいる難病病棟には同じ境遇の患者さんがいて、余命10年の主人公に対して最期の挨拶をするところから物語が始まります。人生に対する諦めの境地だった主人公はある事件を境に、「死にたくない」と強く思います。そのみずみずしい感性と、余命を明るく懸命に生きようとする姿が胸を打ちます。
#余命10年
余命10年
本小説は著者本人が難病で余命10年を宣告されていた現実を抜きにしても完成度の高い小説です
特に、全編を通じて主人公が体験するさまざまな感情がラストシーンに全て凝縮されていく様には、著者の構想力に脱帽です。
本作は映画化されていて、四季折々の映像もとても美しく、主人公の感情も良く伝わってくるのですが、小説のラストシーンが改変(カット)されていて、小説版を読んだ私にとってはちょっと残念な作品になっていました
映画も小説も両方味わいたい人は、
映画を鑑賞してから小説を読むと良いでしょう
これが、わたしが「余命10年」を推薦映画ではなく、推薦図書にした理由です
映画「余命10年」予告編
文芸社文庫NEOさんが、原作特設サイトを設けていました
冒頭の32ページを試し読みできます
ワーナーブラザーズジャパンさんもアカウントを持っていました
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