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伝えることで、想いをつなげる

悲しいニュースが続き「おめでとう」という言葉を躊躇するような新年ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
2023年のご報告、そして2024年のヤンゴンかるたの活動についてお知らせします。


"学び"の中でミャンマーを伝えた2023年

「伝えたい」思いから、ちゃんと「伝わる」ような活動へ__

note|伝えるから伝わるへ

2021年4月、「伝えたい」という拙い兄弟の思いから始まったヤンゴンかるたですが、2023年はミャンマーを知らない方にもきちんと「伝わる」ように、そのための場所や手段を探してきました。

学びの中で、広くミャンマーを知っていただくことは、活動をはじめた時からのミッションでした。

今年は公立小学校で講演授業をさせていただく機会が増え、各地の支援級での出前授業も実現しました。公教育という多くの人が経験する場で、子どもたちがミャンマーを知るきっかけになるように、工夫を重ねながらイベントをしています。

東大阪市教育支援センター ふれあいルーム

11月27日は、東大阪市・教育支援センター様のふれあいルームで、小中学生向けにイベントをさせていただきました。ファンディング一期生として参加しているロートこどもみらい財団様からご縁をいただき実現しました。

当日教室にお伺いすると、なんと事前にヤンゴンかるたを数回遊んでくださり、面白かったことや疑問に思ったこと、もっと知りたいこと等、生徒さんたちがコメントシートにまとめてくれていました!

かるた一枚一枚にコメントがあり、よくかるたを見ながら遊んでくれたことがわかって、とても嬉しかったです。早速いただいたコメントをもとに、用意していたスライドに手を加え、イベントに臨みました。

イベントでは、Kahootミャンマークイズや、ヤンゴンかるたで盛り上がりました。
顔に塗る伝統化粧品「タナカー」は、その響きから大人気。かるたが終わった後、ワークブックでミャンマー語の穴埋めをする時も「タナカー」の札はみんな口々に唱えていました。またモヒンガーやシャン・カウスエ、ミルクティーのラペイエなど、ミャンマーの料理についても、興味津々でした。

体験コーナーは、残念ながらサウンガウは持ってこれませんでしたが、ピッタインダウンとロンジー、そして東南アジアの通貨をそれぞれ楽しみました。

ロンジーは男女ともに人気で「色んな柄があってかわいい!」「涼しいけど動きにくそう」「これ下にズボン履かないの?!」と声が上がりました。
「ミャンマー人はロンジーを履いてサッカーすることもあるんだよ」と伝えると、「えーすごい!」とキラキラした反応を見せてくれました。

そして最後に、今この日常がクーデターによって失われている現実について、伝えました。
クーデターガチャカードを引いた時には、どんなカードがあるのか友達と見せあったり、他のテーブルに移動して全員分のカードを見ている子もいました。

自分の「好き」で社会に貢献できるかもしれない 
だからまずは「好き」を探求する

私たちの活動のきっかけの一つに、弟の写真コンテストでの受賞があります。弟はもともとボランティア等に積極的に参加するタイプではないのですが、写真コンテストで優勝した写真の賞金が、途上国の学校建設に寄付されたことがありました。

世界平和のために、今できること。
ミャンマーのために、私たちが今できること。

そう言われると大きく難しく考えてしまいがちですが、弟のように、自分の好きなこと・得意なことで社会に貢献できることがあるかもしれません。
考えて立ち止まってしまうよりも、「まずは自分の好きなことを続けて欲しい。続けていくその先で、何か社会とつながることがあるかもしれない」とお話させていただきました。

センター通信もぜひご覧ください

後日、皆さんからたくさんの感想をいただきました。一部をご紹介します。

「ミャンマー語を教えてもらったので、お母さんに教えようと思った。」

「ミャンマー語で自分の名前を書いてみたい!」

「ミャンマーの衣装は着方が違うし、ヤンゴンかるたとか楽しいこともあったし、行ってみたいとは思ったけど、クーデターとかで大変なことにもなっているから、ミャンマーのことをもっと知りたくなりました。」

「正直、ミャンマーという国があることは知っていましたが、特徴やどんな風景なのか、今何が起こっているのかは全然知らなかったので、ミャンマーのことを教えてくださりありがとうございました。ベトナムのことについても聞きたいです。」

イベントについて、東大阪市教育センター様の「センター通信347号」に詳しく掲載していただいたので、そちらもぜひご覧ください。

心へと、想いを「つなげる」

この一年、私は目の前の一人に「伝わる」ように、慎重に言葉を選ぶことができていたでしょうか。

東大阪のイベントの感想の中に「野中さんに教えてもらわなかったら、ミャンマーは知らなかったので、ありがとうございました。」という言葉がありました。ヤンゴンかるたの活動がミャンマーを知るきっかけの一つになれていることを実感し、とても嬉しかったです。

そして一方で、少しずつ伝える機会をいただくことも増え、より自分が言葉を届ける責任を自覚するようにもなってきました。

もうすぐ、クーデター発生から3年が経ちます。中3でクーデターを経験し、高校入学と同時に活動を始めた私は、この春、大学に進学します。

2024年は、目の前の届けたい一人の心へと「つながる」ように、言葉を受け取ってくれた方の想いに「つながる」ように、伝え続けていきたいです。

2023年は、ヤンゴンかるたの活動を応援し支えてくださり、本当にありがとうございました。
本年も引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。

(野中優那)


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