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鶏レバーのエクレア

 内臓肉は正肉に比べて安価ではありますが手間がかかります。しかもお客さんは原価が安いということをわかって食べるのですから、お金をとれるレベルの料理にするのはなかなか大変です。
 さて今回のテーマの鶏レバーは内臓のなかでも最も安い部類です。べつに地鶏じゃなくてもいいんです。大切なのは鮮度。そして、少し切り開いてあげて流水にさらして血抜きをしっかりすること。鶏レバーの場合は牛乳につける必要はないでしょう。
使いきれなかったレバーは小分けにして冷凍保存するとよいでしょう。マイナス20度ならジップロックにいれると結構日持ちします。

作り方

·エクレア生地はブルゴーニュ地方のグジェールというチーズ入りの塩味のシューの作り方と同様です。形を長細くしただけです。

·下処理をした鶏レバーをバターで炒める。
·マデラワインでフランベする。
·フードプロセッサーでペースト状にし、二回裏漉しする。
·レバーの重量の1.5%の塩と半量の生クリームを4分立てにしたものを混ぜ合わせてレバームースとする。生クリームは立てすぎると混ぜ合わせて冷めたときにボソボソになるので注意。
·カットしたエクレア生地に絞り袋を使ってレバームースを詰める。

追記

この料理は今から10年以上前に六本木にある「ル·ブルギニオン」というお店でアミューズにでたシュー生地にリエット詰めたものを食べたのがきっかけです。グジェールとリエットという本来別々の料理を1つの料理にしていることに斬新さを感じました。やってみるとたいしたアイディアではないかもしれないけど、当時はそのアイディアを形にしている料理人は少なかったように思います。

アミューズで出す料理はスナック感覚で手で食べられるものも良い。フォークやナイフといったシルバーだけでなく箸、あるいは串に刺さったものといったように料理を食べる手の感覚に変化をつけるのも、コース料理の構成を考える上で効果的であると思う。
豪華バージョンでニンジンのムースと雲丹をつめてみました。

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