見出し画像

独立型社会福祉士の私が初めてマーケティングを学んで考えたこと。今まで無関心だった理由3つと類似性。

独立型社会福祉士歴23年の私が、初めてマーケティングについて学び、ほんの少しマーケティングの世界に触れた今、その奥深さと面白さに衝撃を受け、今まで無関心だった理由と、なんとなく福祉マーケティングって相容れないと思ってたけどもしかして類似性があるのでは?と考えたことを書きます。


社会福祉士の可能性
を探求し、社会福祉士自身が元気であることを望み、世の人々の心が軽くなり、そして私の収入もアップすることを考え続けて23年、フリーの社会福祉士(2001年開業)柳田明子です。

独立に関心のある挑戦好きな社会福祉士の皆さんに向けて発信しています。



私は先日、ケアマネのための副業コミュニティUPを運営され、ご自身の副業もしっかり成果を出しておられるその歩みがとってもまぶしい
ちはるさんが企画された下記zoom講座を受講しました。
ケアマネのための副業コミュニティUPでは毎月(!)勉強会が開催されているそうです!

セミナー講師はダレワタ社長さん!なんと、現役の都庁職員でありながら、
4年前からシンガーソングライター、
プラスその後はボイストレーナーとして、
さらにはマーケティングや行動心理学などのビジネススキルを学んで、
今年1月に始められた個別のビジネスコンサルは7ヶ月間で200回以上提供、
さらにさらに一般社団法人 公民共創サードプレイス推進機構の理事もなさっているというビックリでキラキラな方です。

ダレワタ社長さんのマーケティングセミナー、濃密で濃厚で濃縮度すさまじきな60分でした。

何と言いましょうか、初めてのオリジナルな炭酸飲料を飲んで、
なんだこれは⁉もう一回味わいたい!と思うような刺激的な感覚です。

マーケティングをもっと知りたいと思った私は、さっそくセミナー内で
紹介された本を購入し、読んでみました。

『ドリルを売るには穴を売れ』
(佐藤義典著 青春出版社)

です。

一気に読み終えました。

おもしろい!

マーケティング知識のテキストとしても、読み物としても。

奥付を見れば第一刷は2007年。

そんな前からあった本なの⁉

なんで私、この本を今まで読まなかったんだろう。

本好きを自称している私なのに。

いや、違うな。

そもそも私、なんで今までマーケティングに無関心だったんだろう…。

その理由を考えました。

思い至った理由3つと、でもそれって思い込みだったかも…と考えたことを書きます。

マーケティングに無関心だった理由

私がこれまでマーケティングなるものに目を向けなかったのは、この3つが理由かなと考えました。

福祉マーケティングは相容れないと思っていたから
マーケティングとは数字を取り扱うもので、
それは私は苦手だから
③そもそも必要なかったから

それぞれ説明します。

①福祉とマーケティングは相容れないと思っていたから

マーケティング」とか、その中で語られる「ターゲット」とか、そういうワードに拒否感を感じていました。

「ターゲット」という言葉から私が連想する日本語は「標的」。

社会的弱者を標的にして食い物にするいわゆる「貧困ビジネス」などが想起され、マーケティングという概念と福祉の理念は相容れないと(ことさら意識はしていませんでしたが)感じていたことが1つめの理由です。

②マーケティングとは数字を扱うものだと思っていたから

私は数字がとっても苦手です。マーケティングとは数字で市場を分析するものだと思っていたので、しょせん私には理解できない概念だと
別世界のように感じていたことが理由の2つめです。

③そもそも必要なかったから

これは個人事業ではなく、法人で語ったほうが分かりやすいかも知れません。

今はもうやっていませんが、かつて私は15年間、自身も役員を務める法人の居宅介護支援事業所でケアマネジャーをしていたことがあります。


業務内容は介護保険のケアプラン作成です。

株式会社です。利益を上げる必要があります。

ですが私はマーケティングという視点でその運営を考えたことはありませんでした。

なぜならそこは、介護保険制度により「65歳以上(または40歳〰64歳)で介護保険サービスを使いたい人」という「ターゲット」が既に明確に示されている「市場」だったからです。

1人のケアマネジャーが担当できる人数も決まっています。それを超えると減算対象です。

仮に他の事業所との差別化を図ろうと独自の価値をつけたとしても、そこに加算はありません。

そんな世界だったので、私がことさらマーケティングをする必要などなかったというのが3つめの理由です。

それって思い込みだったかも

そんな3つの理由から、私はこれまでマーケティングに無関心だったのだと思います。

でもそれって思い込みだったかもと今は感じています。

①福祉とマーケティングは類似性がある

「ターゲット」を「標的」と変換し、なんとなく心ざわつくイメージでマーケティングをとらえていたのは無知であり、偏見でした。

マーケティングとは、決して【標的を定めて不必要にモノを売り込むための手法】なのではなく【価値がある(と私が思う)モノをそれを必要とする人に的確に届けるための考え方】なのだと今は認識しています。

そしてそのゴールは【お客さまの望む状況】なのですね。

『ドリルを売るには穴を売れ』(佐藤義典著 青春出版社)
にあるとおり、ドリルを買おうとしている人はドリルの所有そのものが目的なのではなくて「穴を開けたい」。さらに大事なのは「穴をあけて何をしたいのか」(絵を飾りたい・防災対策をしたい・棚を作りたいなどなど)です。

これがマーケティングの考え方なのだとしたら、それって私たち社会福祉士がいつもやっていることと同じです。

例えば、
「車いすを借りたい」という人がご相談に来られた時に「はい、分かりました。車いすとは・・・」ではなく、なにゆえにその人が車いすを求めているのかを聴いて、車いすを使って何をしたいのかを確認します。そのうえで、その「何をしたいか」の実現のために、車いすレンタル以外のもっと適切な何かだったり、車いす+α だったり、車いすの種別だったり、を提案します。

つまり【お客さまの望む状況】を作ることがゴール。

そう考えるとマーケティング福祉って似たところがあると感じられます。

私たち社会福祉士は「ターゲット」というワードこそ使いませんが、「対象者」とは言いますよね。

もしかして同じことなのかも知れないと思ったりしています。

ひとまずマーケティングに対する偏見や先入観は捨てたほうが良さそうです。

②マーケティングは数字ではない

マーケティング=数字 と思っていたのは私の無知ゆえの思い込みでした。

もちろん数字がいっさい関係ないわけではないと思いますが、
マーケティングとは人の心理であり、動きであり、生活そのもの。

「人はなぜそれを買うのか」というマーケティングの視点は、
すなわち
「人はなぜ(人生において)それを選択するのか」
という福祉的なものの見方と根源は同じ(たぶんキーワードは【価値観】)なのかも知れないと思ったりしています。

ひとまずマーケティングとは決して無機質な数字の概念ではなく有機的な営みなのだと認識したほうが良さそうです。

③必要である

これからの福祉領域を考えた時、提供されるサービスはますます多種多様になると予想されます。なぜなら福祉サービスは、もはや特定の人が利用するものではなく、誰もがその対象だからです。

選ばれるサービスを展開するためにはマーケティングという視点が必要なのだと思います。

「困っている人」を「ターゲット」と称することに抵抗があるかも知れませんが、世の中のすべてのサービスは「困っている人」がターゲット。

料理をする時間がなくて困っている人→冷凍食品
自分で洗濯する余裕がなくて困っている人→クリーニング
肩が凝って困っている人→マッサージ

・・・などなど例を挙げればキリがないですね(だって「すべてのサービスは」ですから)。

独立型社会福祉士として考えてもマーケティングの視点は必要です。

社会福祉士は業務独占ではなく名称独占ですから、いわば何をしてもOK(他領域を侵食しない限り)。

ならば組織に属さず独立してやっていこうとした時に、

社会福祉士としての私の何を、
誰に対して、
どのように知ってもらって、
どれくらいの価格で、
購入していただいた結果どんな価値を感じてもらえるのか、

ということを考えることがマーケティングなのだとしたら、それは当然に
必要なことで、

私は今、フリーの社会福祉士として23年めなのですけれど、
今ごろスタート地点に立ったような気持ちです。

以上が、初めてマーケティングなるものを学んで4日目(なので「かも」とか「たぶん」などとふわっとしてますが現時点なり)に考えたことでした。

本日は以上です。

今日も気持ちの良い一日を!

柳田明子社会福祉士事務所
〜聴く・伝える・ともに考える〜
(2001年開業)

今日の記事に共感してくださった方や社会福祉士の独立に関心のある方はぜひ下記からご感想やご質問をお寄せください。お待ちしています。
note「クリエイターへのお問い合わせ」フォームから
お問い合わせ | note(ノート)

公式LINEから→



社会福祉士が独立を考える時のワンポイント5選をマガジンにしています。有料です。
1本100円です。4本以上読まれるならマガジンのほうがお得です。


福祉教育者 テリーさんの共同運営マガジンに参加しています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?