札幌という遠隔にある父の生家、ボロアパート
札幌の静かに降り続く雪と
ソリやミニスキーをとりに行く時にはいる地下室の匂いが、わたしの幼い頃の強い記憶のひとつ。
大家さんで管理人だった、いつも厳しい顔をしていたおばあちゃんが亡くなってから、物件の老朽化でなんだか厄介者のような扱いを受けていた古い古いコンクリートのそれ。
今はすっかり入居者さんも減ってしまい、いちようリフォームした部屋も空室のまま、募集もろくにかけられていない。
このアパートをなんとか活かせないか、というのは他界した父がずーっと考えていることだったのをしっ