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札幌という遠隔にある父の生家、ボロアパート
札幌の静かに降り続く雪と
ソリやミニスキーをとりに行く時にはいる地下室の匂いが、わたしの幼い頃の強い記憶のひとつ。
大家さんで管理人だった、いつも厳しい顔をしていたおばあちゃんが亡くなってから、物件の老朽化でなんだか厄介者のような扱いを受けていた古い古いコンクリートのそれ。
今はすっかり入居者さんも減ってしまい、いちようリフォームした部屋も空室のまま、募集もろくにかけられていない。
このアパートをなんとか活かせないか、というのは他界した父がずーっと考えていることだったのをしっていたから、わたしも他人事ながら、なんとか活用できないだろうかと長い間思い続けていたけれど、そんなことばっかり考えては実行もできずに、他所の心配ばかりしてるから自分がいつまでも満たされないのだと遅まきに気づいて自宅づくりに奔走したここ数年。ふと落ち着けば、やっぱりわたしはこのアパートのことが気になってしまうのだった。
遠隔だから
管理できないから
親族との共用資産だから
管理会社に任せるしかないからと
管理会社の人が新しい入居者を入れない方針で、ゆくゆくは土地を売却するしかない状況になっていっているのを、指をくわえて見ているしかないのだろうか。
行動するぞ、なにかやるぞ、と思ってこのノートに戻ってきたけれど、その間家族が札幌に様子を見にいったりしたけれど、状況はどうやら変わることがない。
わたしはなにを望んでいるのだろう。すわエリアリノベーション会社のことが気になっていくつか記事を読む。
こんな会社が札幌にあったら、飛び込んで訪問してるだろうな。働いている建設会社は新築に特化していて、なんだかもう、すごくお金のある人しか建てられなくなってしまってて。建築資材がどんどん上がって。わたしたちのセルフビルドが最後のチャンスというか。もうずいぶん相場が変わってきてしまった。
移住したいお金持ちの方ばかり、お客さまでいらっしゃる。嬉しい悲鳴のようでいて、なんだかみんなの心が枯れてしまいそうな気持ちもしてる。
もうビニルクロスの家は嫌だと、本当の木に囲まれた暮らしがしたいと言っていたご夫婦、予算が合わずに諦めて帰られた方の、その方のお家をなんとか建てたい、協力したいと思ってしまう会社の人たちなのに、それができない。わたしもセルフビルドの素晴らしさを伝えたいけど、こう価格が上がってしまってはなんだか口に出せずいる。
どこにもゴールはなく
ただ今のモヤモヤもきっと何かなのだ。記録しておこうと夜中に携帯を持って言葉を出し尽くす夜。