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『展覧会 岡本太郎』を浴びて来た
10年以上前に岡本太郎の展示に足を運んだ時は、鑑賞しているだけでやけにエネルギーを使い、疲れてぐったりした記憶があります。
だけど今回の、“岡本太郎の作品で埋め尽くされた世界”に対峙した後の印象は、居心地は決して良くないし心は落ち着かないけど、疲れたというより「浴びた!」という感じでした。
若さゆえの感受性を失った鈍さがそうさせたのか、自分の中にうっすら出来た揺るがないもののおかげで彼に立ち向かえたからなのか……はわかりませんが。
一つ違いがあるとするなら、私が以前岡本太郎作品を鑑賞したのは川崎市岡本太郎美術館でした(かつて川崎市に暮らしていたことがあったので、そういう意味で岡本太郎作品を見るととても懐かしくなります)。
彼の作品のための場所で展示された作品群と、ちょっぴりよそ行き感のある展覧会は、マイルドさや尖り方が違うのかもしれませんね。
とは言え、今回の『展覧会 岡本太郎』に足を運び、全身で岡本太郎のかけらを浴びて、岡本太郎の作品と同じ空間にたくさんの人がいて、自分がその中に居るという事実は、本当にいいなと思った次第です。
私は美術館の作品はもちろん、それを見ている人々がいる空間を見るのも大好きなので……。
あと、久々の岡本太郎作品との対峙なので、せっかくだから彼の著作『自分の中に毒を持て』を読んでから挑みました。かつての自分が珍しく本に付箋を貼っていたのですが、何を意図しているのかはもう読み取れませんでした。何を考えていたんだろう、自分は……。
『自分の中に毒を持て』
— 矢向 亜紀 / やむかい あき (@AkiYamukai) October 19, 2022
岡本太郎 著/青春文庫
展覧会が始まったので久しぶりに。彼の作品と向き合うと酷く疲れるのは、彼の言葉を借りるならそこに込められた“呪力”によるんだろうな…。命を愛しながら命と闘い続けた人。彼の“爆発”の原動力は外的な導火線ではなく、彼自身にあったのだと再認識。 pic.twitter.com/Lk0FW7MGGb
多分『自分の中に毒を持て』を読んだのは10年以上ぶりになると思うのだけれど、初めて読んだ時の「岡本太郎、苛烈だなぁ」という印象以上に、「この人、優しくて暖かい孤独な人だったんじゃないか」って気持ちになった。しかし孤高というシュッとした音の言葉より、泥臭く生々しい気配に満ちている。
— 矢向 亜紀 / やむかい あき (@AkiYamukai) October 19, 2022
それでは、『展覧会 岡本太郎』で自分の心に残った印象的な作品や空間をいくつかご紹介します。
※撮影可の範囲内で撮った写真ですのでご安心を。また、作品名や展覧会構成は公式作品リストを参照しました。
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久々の岡本太郎ワールド、本当に心の栄養であり刺激であり、天国のような地獄を見たような素晴らしい時間でした。
今回の記事は写真をたくさん載せましたが、写真ではあの空気感はなかなか伝わらないと思うので、可能な方は訪問をおすすめします。
秋に行くと決めていた展示に早速足を運べて良かったです。他の展示も始まるのが待ち遠しいです。
「展覧会 岡本太郎」の最新情報は公式ホームページにてご確認ください。
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© 2022 Aki Yamukai
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