#映画感想文「お父さんと伊藤さん」(2016年)
年の差カップルと娘の父という組み合わせから、コメディかと思わせるタイトルだが、違った。
なぜ20才年上の彼(伊藤さん)を選んだのか、父親がスプーンを万引きするのはなぜか、伊藤さんはいったい何者なのか、全く描かれていない。
ラストも、どうするつもりなのか、はっきりしないまま。
何が言いたいのか、何があったのか、全てよくわからないままだった。
伊藤さんの過去は、思わせぶりな場面あるのに、結局わからない。どうせ描かないのであれば、平凡な人で良いのではないだろうか。ミステリアスにする理由がわからない。
最近、全体的にふんわりと描いて、結末もはっきりさせず、全てが雰囲気ドラマみたいな作りの作品が増えた気がする。
他に見せ場がある作品(ファッションやアートなどの映像美が見せ場とか、アイドルを見るための作品とか)ならば、そういうのもありかもしれないけれど、この作品については、ただただすっきりしないだけの印象になってしまっていた。
<文・見出しイラスト/犬のしっぽヤモリの手>
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