※この記事は大部分が『統一教会問題で機能不全を露呈した国会』で触れた部分と被っています。よって、そちらの記事をお読みになられた方には、この記事に目を通してもあまり意味がないと思います。
はじめに
朝木明代市議転落死事件は、様々な事が言われていますが、実は左程複雑な事件ではありません。犯人がわかっていないだけで、全体像を見れば、簡単に答えが出る事件です。
また、何冊も書籍が出ている話ですので、細部は専門家であるジャーナリストが書いた書籍類にまかせる事として、当記事では、この事件の考え方について触れて行く事とします。
当時の警視庁は上層部が創価学会と癒着していた
まずはこれらの記事をお読み下さい。
『そうした公明党と警視庁の談合の場になったのが築地の料亭・河庄です。ここに入り浸って今泉太郎(元都議)などが警視庁の幹部を接待・懐柔したのです。後に公明党の推薦で兵庫県知事となった警視庁のY総務部長をはじめ、以後、歴代の警視庁幹部が入り浸っていました。その結果、創価学会・公明党の選挙違反は不問に付され、交通違反などももみ消されるばかりか、池田の女性問題を取り上げた月刊ペン事件の隈部大蔵編集長を警視庁の暴力団担当の四課がいきなり逮捕するというような、癒着の構造ができあがっていったのです』
これ、衝撃の事実ですよね。
警視庁本部の部長が創価学会からの接待攻勢に遭い、癒着していた。
しかも証言者は『東京都議会副議長や都議会公明党幹事長などを歴任した龍年光元公明党都議』だそうです。
当時の警視庁警察官の約1割は学会員だった
次はこちらです。
平成7年ですので、1995年です。
4000人という人数は、当時の警視庁警察官の定員の約1割です。
つまり創価学会の意のままに動かせる警察官が1割もいたのです。
当時の警視庁の現場の幹部は、学会員か、創価学会の息のかかった者達だった
次はこちらをご覧ください。
学会員の若者に警察官採用試験を受けさせて警察官にする、警察官を折伏によって学会員にする、警察官を獲得する方法はこの二種類が考えられますが、創価学会は現場の幹部である警部補や警部を学会員にする事によって、警察を創価学会の意のままに操る戦術を取っていたようです。
また、ジャーナリストの内藤国夫氏によると、創価学会には、恐らく公明党の持つ政治力を経由して、という形なのでしょうが、警察の人事にまで強い影響力を及ぼす事が可能だったそうです。創価学会にとって好都合か、不都合かで、署長や副署長にさせる、させないという事が出来たのであれば、同様の事は警部補や警部の昇任に関しても可能だったと考えるのが妥当です。
そもそも公明党の地方議会議員は、多くの地方自治体で警察委員になっており、更に、議会内での立場は圧力団体であった事から、警察に対して相当強い影響力を行使可能だった事は間違いありません。
つまり、警視庁の警部補、警部、警視(署長や副署長)らは、学会員であるか、さもなくば、創価学会が好都合だと考えるような、創価学会寄りの人達で固められていたという事です。
学会員警察官は学会活動の為に職権濫用する
次のケースをご覧ください。
この事件を簡単に説明すると、創価学会と敵対関係にある日蓮正宗を貶める記事を書く為、創価学会の活動家で、警察官でもある男が、職権を濫用して高僧道路を制限速度を守って走行中の日蓮正宗の高僧の車を停め、通報があったと虚偽の事実を伝えて職質を行ったという、とんでもない話です。
他にも青森県警のケースが紹介されていますが、当時、学会員の警察官が学会活動の為に職権を濫用したり、警察官の身分を悪用するようなケースが全国各地で起きていたようです。表面化したケースは氷山の一角に過ぎないと考えるべきでしょう。
こうした事からわかる事件当時の警視庁の実態
事実を箇条書きします。
警視庁の部長ら上層部は創価学会からの接待攻めにあっており、完全に癒着していた
警視庁警察官の約1割が学会員だった
警視庁の警部補や警部、警視(警察署の署長や副署長)ら現場の幹部らは、学会員か、創価学会に都合のいい人物で固められていた
学会員警察官は学会活動の為なら平気で職権濫用し、警察官の身分を悪用し、犯罪ですら平気で犯す有様だった
だからこういう事が起きていたのです。
『警察や検察を自家薬籠中の存在とし、学会員らによる犯罪を隠蔽するとともに、その権力を対立する人物や団体を攻撃するための武器として利用している』
滅茶苦茶な話ですが、当時の警察はそうであり、創価学会は警察を嫌がらせの武器として活用していたのです。ちなみにこの点は現代でも変わっておらず、寧ろ、悪化していると言っていいでしょう。
当時の東村山署の副署長
この人に関しては、記事の中では、親しい人という位置づけで書かれていますが、全く逆の情報がある為、保留とします。
しかし、この副署長がこの問題のキーマンであるのは間違いありません。
事件の担当検事と検察の支部長が学会員だった
こちらをどうぞ。
この件ですが、朝木直子さんがツイートで当時の記事をアップロードしてしらっしゃいます。
この問題ですが、ウィキペディアの朝木市議の項目にも書かれていますが、『通常、警察・検察は担当事件や捜査に関係する人間や団体は捜査担当から外れるのが原則だが、今回はその原則から外れている』わけです。
はっきり言って、異様です。
当時の創価学会は、公然と嫌がらせ行為を働いていた
全てを列挙する事は不可能ですが、可能な限り、紹介していきます。
幼い女の子(脱会者の娘)をいい歳をした成人男性が取り囲み「お前は地獄に落ちる」だのと恫喝したケースに関しては、被害に遭った人からじかに聞いた事があります。発生したのは90年代に問題になった脱会者に対する嫌がらせ事件よりも前です。この種の信じ難い嫌がらせは、創価学会による嫌がらせの特徴の一つでもあります。
上記は『創価学会脱会者3300人大調査 史上空前 ここまで酷い嫌がらせの実態』(週刊文春1995年12月14日号)に掲載されていたデータをもとに作成したグラフです。嫌がらせの被害を受けた人が実に2300人以上もおり、被害内容も、脅迫が656件、尾行429件、監視475件、盗聴80件、暴行49件、中傷ビラ863件、器物損壊208件と、異様な内容となっています。この記事には冒頭に『取材班は、今年十月、関係寺院と創価学会被害者の会を通じて、全国の創価学会脱会者にアンケート調査を実施した』と書かれており、また、被害体験の多くは実名と学会員時代の役職名等が記されており、内容の信憑性を最大限担保する形で掲載されています。つまり、本当にこれだけ多くの人が、凄惨な嫌がらせに遭ったのです。なお同記事には最初の方に『また、寵年光・元公明党都議も学会男子部員に襲撃されている』とあり、開信寺の襲撃事件にしてもそうですが、本当に多くの暴力事件が発生していた事が窺い知れます。
創価学会が行った嫌がらせに関しては、本当に、幾らでも掘り出してくる事が出来ます。きりがないのでここで止めますが、これで事件当時の創価学会がどんな状況だったのかは、理解できたと思います。公然と嫌がらせを実行し、暴力も堂々とふるって事件を起こしていた。
学会の正義の為には暴力も辞さず。
これが当時の創価学会の実像です。
平然と捏造行為を働いた当時の創価学会
コーヒーカップ事件という有名な事件があります。
敵対している日蓮正宗に因縁を吹っ掛けて、創価新法に中傷記事を掲載する目的で、わざわざ遺骨をコーヒーカップにすり替えて、寺の管理が杜撰だからすり替えられたと虚偽の訴えをしたという、とんでもない事件です。
この創価学会という団体、信じられないような異常な事ばかりやっているのですが、写真偽造事件も滅茶苦茶です。
敵対している日蓮正宗の日顕法主を中傷する為に、わざわざ作って日顕法主が芸者に囲まれている合成写真を作って、その写真を創価新法に何度も掲載して、うち一度はご丁寧にもカラー写真を使用、日顕法主が芸者遊びをしていたと、事実無根の中傷したという、出鱈目な事件です。
正直なところ、失笑を禁じ得ません。わざわざ敵対する教団を貶める為に、普通、ここまでの事をしますか?。しかも、当然ですが、合成写真を作って中傷していた事実が表沙汰になったら、その様な卑劣な行為に手を染めた創価学会は猛烈にバッシングされる事になります。
リスクを考えたら絶対にやらないような異常行動を平気で取る。
想像を絶する捏造行為を平然とやってのける。
創価学会の場合、悪評や中傷を組織的に拡散する嫌がらせを働く事で有名で、被害に遭った人は脱会者だけでなく非学会員の一般人でもごく普通にいるのですが、その内容というのが「強姦の容疑で警察の取り調べを受けている」だの、「刑務所から出所してきたばかりの前科持ち」だの、「職場で統失トラブルを起こして店長からクビを言い渡された」だの、「裁判所から執行猶予の判決を受けてその期間中」だの、信じられないようなデマを平気で垂れ流すといったもので、しかも、そのデマの内容を周囲の人達が信じると、その人の社会的な信用が根こそぎ奪われて、破滅するような、陰湿な事を平気でやってくるんです。
こうした想像を絶する捏造を平然とやってのけるのは、創価学会の組織体質だと思って頂いて結構です。
朝木市議は創価学会を脱会する人達の支援活動をしていた
ウィキペディアの朝木市議のページは、朝木市議を中傷したり、悪い印象を抱かせるような記述がされている為(敢えてどこの仕業だとは言いませんが)、ジャーナリスト段氏の記事を引用します。
ちなみに反創価学会・反公明党の急先鋒で、議員時代には学会や公明を厳しく糾弾した故・永田寿康衆院議員のページも、以前は、『次第に精神に支障をきたすようになる』『実父が関係する福岡県宗像市の医療法人所有の[[精神病]]患者のためのサナトリウム』(に入院していた)『精神科病院の八幡厚生病院に入院』『他の患者の見舞客たちも、院内ロビーをよだれを垂らしながら呆然と歩く永田の姿を時々見かけていたという』等と、必要もない情報が記述され(しかも『よだれ』云々は真偽不明の情報です)、故人となった永田氏を中傷するような、卑劣な記述がされていました(ソース)。
まるで「創価学会を批判する者は統合失調症だ」と言い張っている学会幹部の発言が正しいかのような記述になっているのは、果たして偶然なんでしょうかね……。
この頃、池田大作は「脱会者は自殺するまで追い詰めろ!」と学会幹部達に厳命しており、それを受けた福井県創価学会の森岡副会長ら県大幹部が、田賀公明党福井県議に対し『脱会した者が自殺するまで追い詰めろ、それが池田先生の指令だ』『脱会した娘をまず自殺に追いつめろ』と指示を出すという、異常な言動が取られていた時代です。
また、後藤組元組長の後藤忠政氏の著書『憚りながらの中』の中に出てくる、池田氏の最側近・藤井富雄氏が反創価学会の活動をしている亀井静香ら4人の名を挙げ「この人たちはためにならない」と言い、組長に襲撃(暗殺)依頼をしたという話も、重要な意味を持ってきます。
創価学会は仏敵や敵対者を暗殺しようとした事実がある事になる為です。
朝木市議が創価学会から見て仏敵や敵対者に当たる事は確実でしょう。
朝木市議の周辺で起きていた不気味な嫌がらせ
こちらも段氏の記事からです。
失礼ながら、本当に馬鹿馬鹿しい話ですけど、どこの団体がやらせたのか、丸わかりですよね……。こんな解り易い事件で犯人が見つからず不明だなんて考えられませんし、当時の警視庁が上から下まで創価学会と癒着していて、創価学会絡みの事件ではまともな捜査が行われていなかった事を考えたら、そういう事なのかな、という印象しか受けません。
万引き事件
そうして有名な、飛び降り事件直前の万引き事件です。
こちらも段氏の記事を使います。
不正を蛇蠍のごとく嫌い、8年にわたって給与の引き上げ分やボーナスの割増し分を返上、総額は806万5420円にのぼっていた。そんな人が1900円のTシャツ1枚を万引きするだろうか、という段勲氏の疑問は至極当然だと思います。
ここでウィキペディアの万引きの項目を引用します。
この記述、朝木市議に対して、相当な悪意を持って書かれていますね。
正直、読んでいて気分が悪いです。
『当初に主張したアリバイ(レストランでの食事)について、矢野・朝木直子は、レストランへ行った日付・時刻に関する記憶が間違っていた可能性を認めておりあいまいな記憶に基づいて詳細なアリバイを主張し、レシートを証拠として提出したことになる』
万引き事件があったのは6月19日。朝木市議が初回の取り調べを受けた日は6月30日。2週間近くも前です。そんな前の事、特定の時間帯に何をしていたかなんて、正確に覚えていますか。それに対して『レストランへ行った日付・時刻に関する記憶が間違っていた可能性を認めておりあいまいな記憶に基づいて詳細なアリバイを主張し、レシートを証拠として提出した』等と記述するのは、悪意もいいところです。
そうした偏った記述であっても、この項を引用したのは『ATMの監視カメラが捉えた明代の服装は、店主の証言とほぼ一致していたという。矢野らは、この映像を参考にして遺品の衣服(ただし、襟の形・スーツの色など店主の証言とは食い違うもの)を選定して朝木直子に着せ、監視カメラと同等のカメラで撮影した写真を「再現写真」と呼んだ。「再現写真」を見た東村山署元副署長は「服が同じか断定できないが、雰囲気としてよく似ている」と述べ、店主は「服装の雰囲気が違うような気がする」と述べた』『万引き現場を通りかかった目撃者の1人が証言した服装「黒っぽいスーツ姿」とも矛盾する』という部分があったからです。
コーヒーカップ事件、写真偽造事件、平気でデマを垂れ流す組織体質、そうした問題が当時多発していた事を考えると、万引き事件が脱会を支援する仏敵潰しを目的とした捏造事件だったとしても、驚きは全くありません。
当時のマスコミや政界も同様に考えたから、冤罪説を支持したのでしょう。
氷見事件から得られる教訓
有名な冤罪事件である氷見事件について解説します。
※この部分は『統一教会問題で機能不全を露呈した国会』とほぼ一緒ですので、そちらをお読みの方は読み飛ばして頂いて結構です。
この記述はかなり警察に都合よく書かれています。何故かというと、もっと酷い冤罪事件だからです。ただ、記述の纏まりがウィキペディアよりこちらの方が解り易かった為、使用しました。
ですので記述の補足をします。
この事件ですが、取調官の警部補は、初めから、柳原さんを犯人にでっち上げる目的で引っ張っています。
ウィキペディアの方にはきちんと記述がありますが、逮捕状が請求されたタイミングが、柳原さんが自白するより前の段階なんです。
逮捕後の取り調べの段階で、犯人と靴のサイズが全然違う事、凶器に使用されたサバイバルナイフが家宅捜索で見つからなかった事、運動靴が見つからなかった事などを見落としたとありますが、間違いです。
犯人にでっち上げるのに都合が悪いから全て無視したのが真相です。
事件の発生時間帯に柳原宅から親族宅に電話がかけられた記録があったというアリバイに関しても同様で、故意に存在しない事にしたんです。
そもそも『現場見取り図については、捜査員が鉛筆で下書きしたものをボールペンで清書した』(ちなみにこれは捜査員が作成した見取り図に、薄紙を当ててなぞったという説もあります)、『引きあたり捜査では、現場付近に連れて行かれたうえで、捜査員から度重なる誘導を受けて、ようやく現場の家を特定』とか、普通に考えておかしいですよね。
犯人にでっち上げる目的で、取調官は、警察が持っている情報を与え、事前に持っていたかのように捏造し、柳原さんを犯人にでっち上げたのです。
また、こちらの記述にはありませんが、科学捜査研究所の担当者は現場に残っていた体液が柳原さんの血液型と一致しない可能性を認めながら氷見署長から依頼がなかったという理由で再鑑定しなかった、ともあるんです。
結局、この事件は、連続強姦犯が捕まらないと警察が市民や県民から非難されるというので、さっさと犯人を捕まえろという圧力が上からかかり、柳原さんが被害者が手伝って作成した犯人の似顔絵に似ていたというだけの理由で、こいつを犯人にして捕まえちまえばいいと、警察がいい加減な事をやって、逮捕後に犯人の特徴と一致しない情報やアリバイなど、犯人にでっち上げる上で不都合になる情報は全て遮断し、警察が持つ情報を与えて犯人にでっち上げたという、極めておぞましい事件です。
まさか無実の人間が逮捕起訴され、刑務所にまで入ったら、真犯人は大人しく再犯せずにいるだろう、犯人にでっち上げたのがバレないだろうと警察側がたかを括っていたら、真犯人は犯行を重ねて捕まり、でっち上げたがバレたという、胸糞の悪い事件です。
ちなみにウィキにもこの記述にもありませんが、柳原さんはマスコミにも物凄く怒っていて、事件が起きた後、自分を犯人扱いして報道したせいで酷い目に遭わされたと、社を名指しで非難していました。このあたりの情報は、アンビリというテレビ番組で再現ドラマが放映され、反響があった後、記述していたサイトがなくなってしまったので、知らない人も多いのでしょうが、この冤罪は、警察だけでなく、警察の発表を鵜呑みにして垂れ流すマスコミ、被告の話も聞かずに事件の真相をきちんと確かめなかった国選弁護人など、複数の人間が流れ仕事でいい加減な事をした為に冤罪が晴れるまで時間がかかった面があり、日本社会の機能不全を象徴する、戦後史上でも屈指の悲惨な冤罪です。
何故、この冤罪が、朝木市議の転落死事件を考える上での参考になるのか、ですが、現場の捜査員、捜査幹部の意思一つで、黒いものが白くなる事もあれば、白いものが黒くなる事もある、という現実を、これでもかと突き付けてくるからです。
氷見事件なんて、たとえ冤罪だと知らなかったとしても、情報だけ読んでいたら誰しもが白だと思う内容です。ところが現場が黒だという事にしてしまえば、白が黒になるのです。
結論
朝木市議の転落死事件の時系列です。
長々と解説してきましたが。
本当は、そんな必要ないんです。
この時系列を見たら一発です。
他殺です。
この種の知識がある人であれば上記の記事を引用するまでもない常識的な話ですが、事件が未解決になる原因は、大抵、初動捜査のミスです。先入観が原因で生ずる予断捜査も原因となると言われています。
朝木市議の場合、状況は他殺を示しています。執拗な嫌がらせと脅迫、更には潰す為に仕掛けられたと考えられる万引き事件。朝木さんが亡くなってからたったの六時間で副署長が事件性は薄いと判断して、自殺の線で捜査を進めたら、他殺だったとしても、その証拠が見つからない可能性が高くなります。事件報道を何度もやっているマスコミからしたら、警察が自殺の線で捜査している状況は、自殺ありきで捜査を進めて、他殺である事を隠そうとしているのではないかというようにしか映らなかったはずです。
副署長が本当に学会寄りの人だったのか、そうでなかったのか、それに関しては、重要な要素ではあるものの、この事件が他殺であると考える上では、余り重要じゃないんです。事件性は薄いと判断して、そのような方向で捜査を行った以上、どちらの立場だったとしても、他殺の証拠が出る可能性は低いという点に変化はないからです。事件性は薄いと判断して捜査した事自体が重要で、この方向で動いていた以上、警察が自殺と判断した事には全く意味がないわけです。そういう結論に達するのは当然なんですから。
そうすると、状況は他殺を指し示しているのだから、自殺する動機がない以上、他殺だったのだろうという話になります。
この事件が起きた当時の状況をポイントとして列挙して行きますよ。
警視庁の部長ら上層部は創価学会からの接待攻めにあっており、完全に癒着していた
警視庁警察官の約1割が学会員だった
警視庁の警部補や警部、警視(警察署の署長や副署長)ら現場の幹部らは、学会員か、創価学会に都合のいい人物で固められていた
学会員警察官は学会活動の為なら平気で職権濫用し、警察官の身分を悪用し、犯罪ですら平気で犯す有様だった
創価学会は警察を対立する人物や団体を攻撃するための武器として利用していた
事件の担当検事と検察の支部長が学会員だった
当時の創価学会は、公然と嫌がらせ行為を働いていて、暴力事件も頻繁に起こしていた
当時の創価学会は敵対者潰しの為に平然と捏造行為を働いていた
池田大作が「脱会者は自殺するまで追い詰めろ」と幹部達に大号令を発していた
亀井静香氏ら反創価学会の活動をしている人達を暗殺するよう暴力団に依頼した(転落死事件前か後か正確な時期は不明)
朝木市議は創価学会を脱会する人達の支援活動をしていた=学会から見て仏敵や敵対者に該当
朝木市議は脅迫文を送り付けられたり、怪文章をばら撒かれたり、自転車のブレーキを切られる等の嫌がらせを受けていた
朝木市議に対する万引き(でっち上げ)事件が起きた
万引き事件の表面化直後、同僚の矢野市議がリンチされ、頭部、顔面挫傷で全治2週間の大怪我を負った
敢えて聞きたい。
これだけ材料が揃っていて、どうしたら自殺だと思うんですか?
創価学会絡みだったら、警察がまともに捜査するかどうかさえ、疑わしいような酷い環境にあったわけですよ。
おまけに事件担当の検事も支部長の検事も学会員です。
裁判所の認定は根拠にならない
ウィキペディアを引用します。
恐らく学会員なのでしょうが、『裁判所は自殺と判断(認定)した』等と、上記の記述に出てくる一連の判決を根拠に、そのような言説を触れて回る者達がいますが、噴飯物もいいところです。
氷見事件が冤罪事件だとわかった理由は何故だかわかりますか。
真犯人が捕まった事で、冤罪だったとわかったのが真相ですが、事件記録からも冤罪である事はわかります。事件が起きた当初は、警察はきちんと犯人を捕まえようとして丁寧に捜査をしていた為、犯人が残した痕跡をきちんと回収できていたからです。だから犯人と柳原さんの身体的特徴が一致しない事がわかっていたのです。
それに対して、朝木市議の転落死事件は、朝木市議が亡くなってものの6時間で、副署長が事件性は薄いと判断し、自殺の線で捜査をしているのです。しかも、当時の警視庁は上から下まで創価学会と癒着しており、警察官の1割が学会員で、捜査幹部である警部補や警部すら、学会員や、創価学会の息のかかった者が大勢いると考えられるような、絶望的な環境下にあったわけです。学会員警察官が学会活動の為なら職権濫用すら平気でやる事は説明した通りです。もしも自殺で処理されるように動けという指示が出ていたとしたら、どういう事になりますか。
流石にこれは陰謀論が過ぎますので、その部分を除去しますが、そうだったとしても、です。市議が亡くなったたった6時間後に事件性は薄いと判断、万引き事件を根拠として、自殺ありきの捜査をしたのでは、他殺の証拠など見つかるわけがありません。そのようにして行われた捜査を根拠として裁判所は判決を出しているわけですから、他殺認定など出るわけがないのです。
だから裁判を根拠に「自殺と認定した」という人は、正直、この人、馬鹿なんじゃないかなというのが本音です。
この朝木市議の転落死事件は、そうした点で、警察の信頼はもとより、司法の信頼を大きく傷つけるものになっていると思います。法治国家でありながら、警察のいい加減な捜査が原因だとは言え、裁判所の下した認定の信憑性が全く信用できないというのは、危険な状況です。
何らかの決着が必要
法治国家である以上、裁判所の下す認定には重要な意味があり、価値があるわけですが、こと朝木市議の転落死事件に関しては、捜査の結果がまるで信用できない為、その信憑性が大きく毀損しています。
正直なところ、警察は既に、かなり信用を失っていますし、裁判所も時折おかしな判決や事実認定をして、これはおかしいだろうと突っ込まれる事が度々ですので、信用がかなりぐらついています。
だから、今更、の部分はあるのかも知れませんが。
何らかの形できちんと決着をつけた方がいいと思います。
少なくとも、朝木市議の転落死事件は、誰がどう見ても他殺であって、自殺の可能性は考えられません。仮に他殺でないとしても、事故死だったという事になるだけです。最初から自殺と決めつけて捜査して、それで他殺の証拠が出なかったから自殺ですと言い張るのは、不誠実であり、そのような対応を取れば、司法と警察が信用を失うのは当然です。
事件から時間が経ち過ぎている為、今更再捜査をしたとしても、真相に辿り着く事も、犯人を捕まえる事も出来ないわけですが、国民がきちんと納得するような、何らかの行動を取り、決着をつける必要があると思います。
ちなみに、映画『ガス燈』のリメイク作の中には、夫が妻を精神障害にでっち上げようとする理由を、妻が精神障害を苦に自殺したように見せかけて殺害する為だった、とするものもあります。
仮に朝木市議の万引き事件が、最初っから、朝木市議を自殺に見せかけて殺害する目的で、自殺の動機として用意した仕組まれたものであったとしたら、これほど悪質なものはありません。手口としては、世間を欺いているという事で、犯人は世間に対してガスライティングを働いたことになります。また、そこまで計算して、吐き気を催すような強烈な悪意の下に、自殺に偽装して転落させ、殺害したのだとしたら、この転落死事件は、極めて高度に計算された計画殺人という事になりますから、犯人が現場に証拠を残していないのも当然だという事になります。
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