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1日後に南極にたどり着く新婚夫婦の日記(荒れ狂うドレーク海峡・ツアー3日目)

南極ツアーがスタートし、クルーズ船は無事出航。
南極大陸に向けて船を進めます。
南米と南極のあいだにあるドレーク海峡は、世界一荒れる海峡として有名。
それでも南極の地を踏むためには避けては通れない道。

今日の旅行記は、荒れ狂う波に揉まれる船の中。
元気がなかったので写真少なめです。

それでは本編どうぞ!

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昨日の夜から船が大きく揺れてなかなか寝付けなかった。 今回のドレーク海峡はとても穏やかだと言われているけれども、それでも波は3メートル近くある。船が大きく上下に揺れて、手すりに捕まって歩くのがやっと。朝ご飯は薬を飲むためにデザートだけお腹にいれた。

午前中はじめは地学についてだったけれど、途中で船酔いでこれ以上無理だとおもって夫に残りを任せて部屋に戻った。部屋にもどってNetflixをみて気を紛らわせたりうとうと寝たりした。横になっているぶんには船酔いをしにくいらしい。

つぎは双眼鏡の使い方。こちらも夫に任せて行ってもらってわたしは部屋で横になっている。5分くらいしたら夫が戻ってきて「外でクジラウォッチングをするよ!」と誘われたのでバーラウンジの前のデッキに出た。わたしは手すりにぎゅっと捕まってふらふらしているのに、みんな元気そうに見える。穏やかな波のはずなのになんで私は辛い思いをしているのか。なんでみんなは元気なのか。ここにいる人たちが元気だというだけで適者生存かもしれないよと夫に言われてそうに違いないと思う。

実際そのあとすぐにわたしは部屋に戻っていたのだけれど、夫はまたデッキに戻って行って、大きな鳥だ!とカメラをむけたら目の前で人が海に向かって吐いたらしい。しんどい人はしんどいのだろう。

そんな調子だからランチもほとんど食べられなくて薬のためだけに少しだけ胃に食物を入れた。

カメラのセッションも夫だけに行ってもらったけれど、参加者は会場の半分くらいまでに減っていたらしい。でも夫は写真についてたくさん学んできたようで、収穫たっぷりだった模様。

午後は14時から南極に上陸するための必須のレクチャーがあって出欠をとられるので、無理矢理身を起こして参加。
本当は部屋で寝ていたかったけれど、ギリギリまで部屋で休んで、奥のソファーで話を聞いていた。
同じ席に座ってた人に sea sick? tablet は飲んだ? と心配されたのだけれど、なんで君たちは元気なのだろうと不思議に思った。ここにみんな参加しているはずだけれど、絶対わたしみたいにしんどい人いるはずだよな〜と思いながら、しんどい気分をなんとか紛らわしながら耐えた。

動物と距離をとること、生物検疫があること、何も持ち込まないこと、 持ち帰らないことなどが主なポイント。とくにペンギンはそこら中を歩き回っているけれど、2m以上は距離をとること。ペンギンの歩く道があって、ペンギンハイウェイと呼ばれること。

そのあとすぐに生物検疫と靴のサイズチェックがあって、順番に呼ばれて持ち物一式を持ってMud Room のある階へ。生物検疫はみんなのものを一緒にまとめて掃除機で吸う形式で、思ったよりもざっくりしてるな〜と思った。

靴のサイズはUSとEUサイズしかなかったので一から探すことになったけれど、37と38を試して靴下も厚手なので余裕のある38にした。

しばらく部屋で休んだあとに、キャプテンのウェルカムカクテルパーティと今日のWrap Upと明日のスケジュール共有のセッションがあった。夫はウェルカムカクテルパーティが交流だったらいやだからわたしとじゃなきゃいやだと言うが、わたしはとうてい参加できる元気がないのと、明日の予定を知りたいからと夫を半説得して送り出した。ノンアルコールもあるよ!と呼びにきたけれど、わたしは行く元気がないから夫だけに行ってもらった。

行ってきてもらっていろんな情報がわかってよかった。まず波は明日もとても穏やかであること。そして予想以上に穏やかすぎて航海がとても順調で、なんと明日のお昼には着いてしまいそうだということ。なのでボーナスとして明日の午後に上陸できるかもしれないということ。なんとラッキー!

ディナーはほとんど喉をとおらなくて、前菜を半分とスープを半分で、メインを一口かじってもう無理だと部屋に撤退した。部屋ではターンダウンのためにスタッフが作業をしてくれていたけれど、わたしが帰ってきたから中断してくれた。なにか食べ物をとってこようか?と優しいオファーもしてくれて嬉しかった。けれど食べ物が喉を通らないんだよ。

こんなに美味しそうなのに、食べられなかった・・・
テーブルクロスは、ドレーク海峡の荒波でもお皿が滑らない仕様。

夕食後は寝る気満々だったのに、参加者必須のキャンプレクチャーあり。寝巻きからまた着替えなおして参加。
キャンプはなんとウェイティングリストもある人気っぷりらしい。要点としては、とにかくめっちゃ寒い。凍傷に注意。
危険性についての話しを聞くと少し怖気付く気持ちになるけれど、南極でキャンプをするなんて経験は滅多にできないからワクワクする。テントを張ったキャンプは小学生以来かもしれない。レクチャーを聞いて、なんとなくできそうな気がしてきた。

低体温症についてのスライド。
南極の夏だといっても、一面氷の世界だもんね。

こうやってなんとか1日をサバイブ。明日にはマシになっていることを願って早々に寝た。

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明日はいよいよ、南極に到着です!どきどき。
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