4日後に南極にたどり着く新婚夫婦の日記(ウシュアイア・ツアー前日編)
南極への出発口、ウシュアイアへ出発!
いよいよ南極がどんどん近づいてきます。
南極ツアーは遅刻厳禁。飛行機の遅延や欠航も見越して、1-2日早めの到着がおすすめ。
南極にいかなくとも、ウシュアイアでは "世界の果て" のような景色がみれたり、野生のペンギンに会えるので、観光地としてもオススメできる場所です。
それでは本編スタート!
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朝3時に起きて3時半に出発。まだ朝と呼ぶには早すぎる時間。早朝のフライトの方が安かったから仕方がない。
ウシュアイアは南米の最南端の町で世界の果てと呼ばれている。飛行機から見える景色からすでに険しい山と氷河で、さっきまで真夏で暑い場所にいたことが信じられなくなるほど。
レンタカーは予約していたのにスタッフがいなくて連絡もなかなかつかなくて1時間待った。待つ間に空港のカフェでサンドイッチを食べた。ウシュアイアはアルゼンチンでいちばん物価が高いと聞いていたから覚悟をしていたけれど、日本のカフェと同じくらいだった。
レンタカーのお兄さんは物静かなかんじでおとなしそうな人。なぜか予約していたときの金額と請求書に書かれていた金額が違ったので指摘したら、ちゃんと予約メールに書かれている値段で対応してくれた。お兄さんはブエノスアイレスから2年前に引っ越してきたらしい。ブエノスアイレスは大きすぎる町だけど、ここはとても良い場所だし仕事も好きだし、世界中からやってくる人に出会えるから良いと言っていた。
空港の外に出ると快晴で、空気は冷たくて気持ちよくて、なんだかアルプスのあるスイスみたいだなと思った。とても清々しくて気持ちよかった。山がとても綺麗なので写真をたくさん撮った。今までそんなに山に興味なくて夫の影響で最近いいなと思い始めていたところ。この景色と空気がとてもいいなと思ったので、もしかしたら山が好きになったのかもしれない。
お兄さんはこの町についてひとつひとつ丁寧に教えてくれて、たとえば向こうにみえる5つの頂点がある山は、冒険家の人が発見したときに彼の5人の子供の名前をつけたからそれぞれに名前があるんだとか、あそこに見えるのはチリだとか、山の真ん中のあるのは歴史的な5つ星の高級ホテルで、その横をずっとドライブしていくと氷河にたどり着くとか。さらに地図でここが綺麗だとか、おすすめのレストランとかを教えてくれた。
ドライブで山を登って行き、駐車場に車を停めて、さらに上まで足で登った。皮の登山靴の慣らし履きにちょうどよいと思い、バックパックから新品の靴下と靴を取り出して履いた。急な坂と砂利道だったけれど滑ることもなく、足もまったく痛くならなかった。登山靴は窮屈で痛いものだと思っていたから、これが自分の足に合う靴なんだと初めて知った。片道30分くらいのハイキングで氷河がみれて、後ろを振り返れば港町と山が見れてとても綺麗だった。パタゴニアのハイキングはこんなかんじなんだろうなと思う。山を下って駐車所のちかくでトイレを探して、近くのレストランでトイレはありますかと聞いた。日本だったらお客さん以外はお断りなんだろうけれど、ここらへんはトイレはレストランもスーパーも使わせてくれるところが多くて優しくて助かる。ヨーロッパだと有料だしね。
地元スーパーでカメラ・夫の帽子・サングラスを探すも見つからなかったので、もう15時を過ぎていたし遅めのランチを探すことに。レンタカー屋さんのお兄さんにおすすめしてもらったレストランが東のほうに30分くらい車で行ったところにあるので、お店の閉店時間ギリギリになるけれど行ってみることにした。途中で警察の検問みたいなところがあってドキドキしたけれど、どこに行くの?とかここから先は火を使っちゃだめだよとか、ヘッドライトは昼間でもつけていてねとかだった。お姉さんはgoogle 翻訳をつかって教えてくれて、おじさんとはカタコトのスペイン語で頑張ってコミュニケーションした。みんな頑張って伝えようとしてくれて優しい。
レストランは滑り込みで間に合った。このお店で有名なのはラム肉を4-5時間じっくり焼いたもの。骨からホロリとはずれる柔らかい肉を食べたくなって、ちょっと量は多そうだけど頼むことにした。実際量は多かったけれどいろんな部位の肉が入っていて楽しめてよかった。お店の真ん中に円形の焚き火スペースがあって、ロッキーインみたいな香りがした。お店の雰囲気も似ていて、なんだか懐かしくて嬉しくなった。暖炉の前でデザートのアイスを食べながら、世界の果てでとっても贅沢な時間を過ごしているねって2人で話した。
世界の果ての天気は変わりやすい。到着した時は快晴だったのに、いまはちょっと不安になるような曇り空。世界の果てって言葉にぴったりの荒涼とした雰囲気も感じる。
さらに東へドライブして湖のビューポイントへ。折り返してどこか良いところに停まりながら街へ帰ろうということになる。しばらく車を停めたのはデイキャンプ場みたいなところ。蛇行した川が流れていて散歩するのにぴったりだった。こんな観光名所でもない何かよく分からないところに来れるのも車だからこそ。こういうところにきてただ散策するのは、夫婦二人で日本でもよくやってるし、世界の果てまできても変わらないねと笑い合う。
明日はいよいよツアーの1日目。ついにいよいよ。このために仕事もお金も調整してたくさん準備してきた。参加の日程とか間違ってないか、明日のコロナ検査は受けられるのか、ちゃんと陰性になるのか、直前だからこそ少し不安になる。カメラは結局どこにあるか分からなくなったし新しいのは買えなさそう。もうダメだろうなという気持ちとまだ諦めなくないという気持ちが半々。
今朝まで真夏の街にいたのに、飛行機で3時間南に飛ぶと、同じ国とは思えない風景に出会える。大森林の中のイグアス、南米のパリブエノスアイレス、アルプスみたいな世界の果てウシュアイア。アルゼンチンがこんなに広くて豊かな国だったなんて知らなかった。
ウシュアイアは白夜じゃないけれど、日の入りは10時で日の出は3時。今朝早朝に起きてきたはずなのに外が暗くならないから永遠に夜更かししてしまいそう。
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具体的な南極旅行の手配、予算、時期、クルーズ船の選びかたなどのノウハウは現在執筆中。
旅に本気の夫婦が本気でググりまくった結果、日本で一番、南極クルーズ船選びに詳しくなりました。乞うご期待。
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