
【本の記録】📚 里見蘭『人質の法廷』📝冤罪か、それとも真実か?法廷で揺れる正義。若き弁護士が挑む極刑事件
『人質の法廷』 著者:里見 蘭
ジャンル:スリラー・サスペンス
発行元:小学館・2024年7月初版刊行
Audible作品紹介&読書感想文
ナレーター:深町季生
本作は、「人質司法」とも言われる日本の刑事司法の問題に鋭く切り込み、実際の司法制度に根ざした緻密な法廷劇であり、冤罪と警察・検察の問題に鋭く切り込む社会派サスペンス。専門的な法廷シーンがリアルに描かれ、司法の闇と冤罪の怖さを深く考えさせられる一冊。
【作品紹介】
新人女弁護士のもとに突然舞い込んだ当番弁護の依頼。それは、女子中学生連続死体遺棄事件の容疑者として逮捕された男の弁護だった。遺体には漂白剤がまかれ、冷酷な犯行が疑われる中、彼は「やっていない」と無実を訴える。しかし、一度自白してしまったため、誰も彼の言葉を信じようとしない。
長時間の勾留によって自白を強要し、捜査を進める「人質司法」。先輩弁護士でさえ有罪前提で弁護を進めようとするなか、新人弁護士は孤立しながらも、真実を追い求め、法廷で戦うことを決意する。
この本がおすすめの人
•法廷ドラマやリーガルサスペンスが好きな人
•弁護士の戦いに興味がある人
•冤罪や司法制度の問題に関心がある人
•リアルで骨太な社会派小説を求めている人
•法律の専門知識を学びたい人
【感想】
裁判用語や弁護の戦略が細かく描かれており、専門的な法律用語が飛び交う裁判シーンは緻密で、勉強になる部分が多かった。法学に興味がある人にも勉強になる思う。
一方で、真犯人の描写はリアルで胸が締めつけられるような不快感を覚えるほど。
ラストもスッキリ完結とは言えず、僕にはモヤモヤが残る読後感だった。
主人公の女性弁護士はまだ1年目の駆け出しながら、なぜここまで強気で戦い抜けるのか?これにはちゃんと理由があるのだが、殺人事件の容疑者の弁護を自ら望むほどの超強気な胆力には少し違和感も覚えた。
オーディブルで聴いたため、朗読の抑揚が強気な印象をさらに際立たせていたのかもしれない。
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オーディブル(朗読・通常速)で30時間の長編。1.5倍速で20時間半ほどで聴了。
淡々と続く法廷シーンも朗読の巧みさに助けられ、最後まで聴き通すことができた。
専門的な知識を得られる一方で、真相に迫る過程や司法の在り方には考えさせられる部分が多い。
重厚なストーリーを求め、長時間作品の音声版でも最後まで聴き続けられる人、法律に興味がある人には特におすすめ。
読後に残る感情も含め、リアルな法廷ドラマを味わいたい人にはぜひ。
聴いてよかった と思える一冊だった。
おすすめの作品があれば、ぜひ教えてください。
これからもいろいろな本を読んで、自分の視野を広げていきたいと思う。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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