Allparts Tremol-No Pin Type 取り付けました
こんにちは、ギタリストのYamatoです。
前回のアイテム紹介は健康器具という事で微妙にニッチなアイテムだったのですが、今回もニッチな需要だと思いますがトレモロブリッジ付きのギタリストなら一度は悩む、ブリッジの固定方法にタイトルにあるAllpartsのTremol-Noをメインに色々と書いていきたいと思います!
※前回の記事はこちら
・トレモロブリッジをなぜ固定したがるのか
いきなり凄い暴論ですが、トレモロブリッジ搭載ギターを買ったのに、なぜせっかくのトレモロ機能(アーミング奏法)を殺してしまうのか?
と、まったく興味ない方へのご説明からさせていただきたいと思います。
ブリッジを物理的に動かして(揺らして)ビブラート奏法に似た効果(音程を揺らす奏法)を得るための構造ですが、揺れ動くという事はネガティブな言い方をすると不安定な状態でセットアップされています。
その不安定な状況というのは少し力が掛かったり、逆に本来あるはずの力が抜けてチューニングが狂いやすい状況という楽器として致命的な欠陥であるともいえます。
※ギターは本来構造上うんたらかんたら~みたいなのはスルーでw
トレモロブリッジが生まれてから、この2020年までに各メーカーが改良を重ね極限までにチューニングが安定している現在ですが、多分楽器店の店頭に並んでいる最新のトレモロブリッジギターを試奏中に弦が切れたら、切れてない弦のチューニングがめちゃくちゃ狂うと思います。
※この辺りもある程度対処しているメーカーもあります。
また、フローティング状態のブリッジでブリッジミュートをする際に、力んでブリッジが押し沈み音程が上がってしまう事もあります(それが使い方と言われればそこまでですが…)。
そんな演奏者本人が求めていない音程変化を極力避けるために、各ギタリストがそれぞれ工夫をして固定をしています。
「じゃあ最初からトレモロブリッジじゃないギター買えよwww」と言われそうですが、大体ブリッジを固定しているギタリストは
・ブリッジの見ためがメカメカしくて好き。
・ブリッジミュートの時の手触りが好き。
・そもそも欲しいギターがトレモロブリッジ仕様しか無い。
など本来の目的(トレモロ効果)ではないところで、トレモロブリッジを使っている可能性が高いです(私もそうですが、周りのギタリストは大体そうです)。
この様にブリッジの固定とは悲しくも己の本能にしたがって生きてきたギタリストの物語です…
・様々なブリッジ固定方法
ブリッジを固定するのにもいろいろありますが、一番安価なのは
①ブリッジプレートをボディベタ付け&バネ最大締め(バネの本数も締め付け量も一番張ってる状態)方法。
これなら工具さえあれば出来る一番安価な方法です。
しかし、ブリッジがボディにピッタリ付くまで下げるという事は、弦高も下がりネックの角度やオクターブピッチ、各PUの高さ調整等々が必要となってくるので間違いなく手間はかかりますし、そもそも弦高が高めの設定が好きな方には向いておりません。
そこで次に考えられるのが
②小銭や割り箸等でサスティンブロックとボディの間に挟む方法。
これは割り箸ならお弁当を買った時にもらって余っていたり、小銭入れから数枚小銭を用意して、微妙に隙間が空いている時はセロテープやビニールテープで厚みを調整し、良い感じに挟む&バネ最大締めしてやることで、原価数円程度でブリッジ以外のパーツの再調整の必要も無く、取り付け前と同じ設定でブリッジが完全に固定されます。
ただしこれも先程の①もそうなんですが、デメリットとして「トレモロブリッジが付いてるからアーミングしたい」という欲望が出てきたらダウン方向には力任せにしたら出来るけど、アップ方向は無理です。
さらに②の場合挟んでいる小銭や割り箸などをテープやボンドで固定してないとズレて微妙に音程が戻りきらなかったり、完全に抜け落ちてアームを戻すと戻りすぎて音程が上がった状態になります…
なので①も②も「何が有ってもトレモロブリッジの機能は使わない!」という方向けです。
しかし!本能にあらがえず「基本固定したいけど、たまにはアームも使いたい!」という考えのギタリストが多いのも事実です(私もその類ですw)
そんなわがままを貫いて生き抜くギタリストは
③市販の専用アイテムを使って固定する方法
これしかありません。
※一応知恵を振り絞れば同じようなパーツも作れる人は作れます。
やっと今回のアイテム紹介となりましたが、まだこの後も続きますのでお付き合いください…w
・Allparts Tremol-No Pin Type
今回は個人的な事情(Amazonアソシエイト)でAmazonごり押しだったんですが、商品画像が違ったので公式HPも用意しました。
※Amazonの商品画像は見た感じBP-2007-010 Tremol-No Small Clampと思われます。
※※さらに補足ですが代理店が以前紹介したFret Defender同様神田商会なので、どんだけ神田商会に助けられてるのかっていう個人的なお話。
これを取り付けることによって
・完全固定のハードテイルモード
・アームダウンが可能なダイブモード
の切り替えが可能となっています。
ここで「おや?」と思った方は多いと思いますが、アップ方向のモードが無いんですよ!
※一応「アームアップもできますよ」という設定もあるの出るが、その場合製品の機能を全く使っていないのと一緒なので一応は3モードですが、メーカー的には2モードの案内文なのかな?と。
しかしアップ方向のアーミングは、チョーキングと音程的には同じなのである程度チョーキングで対応ができますし、先述の製品の機能を使わない状態(アップ方向に動かせる状態)で固定用のビスの位置を中途半端な位置(もし弦が切れてもすぐ他の弦をチューニングし直せるレベル)にしている状態にしてあげることで、本来の使い方ではないでしょうがアームアップもできないことはないです。
ちなみに私が取り付けたこちらのピンタイプ(スプリング取付穴にピンを差し込むタイプ)の他にクランプタイプ(サスティンブロックを挟むことで取り付けるタイプ)が大小あります。
私はそもそもstrandbergのサスティンブロックが、どれくらいの厚みがあるか調べるのがめんどくさかったので、各社スプリングが取り付け出来ていたのでピンタイプを選びました。
※サイズ的にはクランプタイプでも余裕で挟める厚さだったので、取付方式はお好み(購入する際に販売価格が安いもの)で選んでみてもいいと思います。
通販でもなかなかなお値段ですが、あまり需要もないのでB級特価品(パッケージの日焼けや凹み)で数千円安い物が出回ることがありますが、需要のなさから中古品が出回るのをあまり見たことはありません。
中古品に関しては、この商品を買った人が「取り付けたはいいけどやっぱ邪魔だなor不要だな???よし、売ろう」という考えにならない(純正戻しがめんどくさい?)ので中古が出回らない理由の一つと、値段なり(値段以上)の性能を持っているのも起因している(かも?)と思います。
それでも「ブリッジの固定だけでそこまで金かけるのか…」と価格面で二の足を踏んでいる方は、金額的に圧勝していて同じような機能を持つアイテムもあります。
・類似品/ESP ARMING ADJUSTER
こちらはボディにビスで直接固定するスタイルなので、もし外した時にビス穴が目立つことがありますが、バネやバネの共振を抑えるスポンジで見えにくいので「めちゃくちゃ見た目を気にしている」方は使用を控えた方がいいかもしれません。
値段もToremol-noに比べるとだいぶ安いですし、木片等を用いるアームアップが出来ない完全固定DIYよりもアーミングを多用する方には弦が切れた際のいい保険アイテムだと思います。
しかし、これはアップ方向に対するベクトルにしか効果が無いので、完全固定目的だと、パワースプリング4本掛け&アーミングアジャスターを併用することで可能ですが、完全固定目的の為だったら予算的にも優しい木片DIYをお勧めいたします。
このアイテムは真ん中にあるスプリングを締める強さでアップ方向に対しての抵抗力を調節する機構で、強めにしたい時に指の力だけで回すには非常に困難です(つまみ部分が小さいのも原因の一つ)。
しかし、そんなめんどくさい調節ですがアジャスター調整&トレモロユニット調整&弦張力調整の3つがうまいことできれば、アーミングのアップ&ダウンが出来てなおかつチョーキングや弦が切れた時の他の弦への影響も最小限に食い止めることができます。
良く言えば「アーミングを使うけどそれなりの保険」悪く言えば「完全固定も半固定も操作性も中途半端」なアイテムですが、Tremol-Noよりはお求めやすい価格なので各自財務省との会談ではこれをプレゼンするのもありかと思います。
・最後に
今回はご紹介したいアイテムがまだあったのですが、アイテム紹介以外にも冒頭のお気持ち表明で文字数が増えてしまった・パーツごと掘り下げた記事にしたい・最終的な始発点&着地点はまた別のお話、という事でここで一旦区切りにしたいと思います。
次のアイテムも中々にニッチなアイテムで情報が少ないであろうアイテムを用意してます。
すでに取り付けは終わっているので、あとは筆不精を何とかして近日中には公開したい所存ですので、皆さんのご支援ご声援にお応えできるようなる早で作業いたします。
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2020年12月現在、私はオンラインがメインですが個人レッスンを行っており、対面レッスンは開始するために感染症対策をはじめいろいろと計画を練っております。
もしよろしければ一度ご相談だけでもいただければ幸いです。
実施しているレッスンの詳細はこちらをご参照ください。
それと「こいつのレッスンだと不安だな…」とお考えの方は、小林信一さんが運営しているONLINE MUSIC DOJO内で、私も所属している全国ONLINE GUITAR LESSONには様々な先生がいらっしゃるので、気になる先生を探してみるのも良いかと思います。
2020年10月から、Twitterにてフレーズリレーという企画が開催されたので、「#MusicDOJO #ギター講師リレー #StayGuitarHome 」で検索していただけると各先生の特色が分かるかと思いますので、ぜひ一度検索してみて下さい!
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