奈良県ヘリドクター
「近鉄大和西大寺駅北の安全地帯」は駅周辺の再開発に区切りが着く来年に撤去されるようだ。南側は古い街並みが整理されていろいろとマンションが建設されたし、昔は駅の北から南へ行くには駅舎を回避しなくてはならないため、北口と南口を間違って降りてしまうと大変なことになっていたのだが2年前にようやく改築工事によって駅舎2階に南北自由通路が設けられた。
駅の北側には近鉄百貨店とイオンが同居する「ならファミリー」が古くから市民に親しまれているが、広大な駐車場を伴っていることからも駅舎の改築が進まなかったのも頷ける。一週間まとめ買いになる場合だと自動車となるのは当然なのだが、ならやま大通り方面から行くと近鉄京都線を左折すると休日では大渋滞が発生する。左折せずに直進できる道もあるが大変なのだ。
奈良は本当におもしろい。奈良八木から和歌山新宮まで日本最長路線バスが走るが、こちらは日本一の狭隘路線バスだとテレビ番組で紹介されていた。特にひどいのが、秋篠宮殿下御成婚時に紀子様が伎芸天に似ていると話題になった秋篠寺の前がクランクになっていて、そこで他の車とはすれ違わないように二人の警備員が無線でやり取りしながら他車の侵入を制限している。
このバスの始発は銃撃事件があった近鉄大和西大寺駅北口である。余りにもショッキングな出来事なのだが、奈良市民としてはドクターヘリが出動したのもショックだ。山間部の緊急医療用かと思っていたら奈良市のど真ん中でも出動だ。奈良市内には受け入れできる病院がないのかとても不安になる。まあ昭恵夫人が駆けつけるまで死なせないよう特別措置があったのだろう。
特別措置と言えば事件の明くる日早朝に霊柩車が安倍元首相の遺体を乗せて東京都内の自宅に向かったのには驚いた。司法解剖はしないのかと不思議に思ったら夜を徹して行ったみたいだ。旅先で不幸にも亡くなった場合には、一般人なら現地で荼毘に付して遺骨を持ち帰るしかない。奈良から東京まで霊柩車を使ったらいくらなのだろう。まあ国葬に比べたら微々たるものだ。