映画レビュー「侍タイムスリッパー」
話題になっている自主制作映画。
単館で公開された作品がSNSで拡散し徐々に全国に広がったという。
6年前の「カメラを止めるな!」と同じような現象か。
一世を風靡した「カメ止め」はもう6年も経つんだ。
主役を演じた濱津隆之は「キングダム」でも頑張ってますね。
最近でいえば昨年の「リバー、流れないでよ」か。
これも面白い作品だった。
共通するのは低予算映画であること。
有名な俳優が出演していないこと。
映画がいかにアイデア勝負かは本作が教えてくれる。
自分たちの作りたい作品を想いを込めて作る。
情熱は伝わる。
それだけでも感動する。
ストーリーは単純。
幕末の会津藩士が落雷により気絶し、気がついたらなぜか現代の時代劇撮影所。
140年後の世界に愕然としながら「斬られ役」として活躍する姿を描く。
当たり前だが殺陣は一流。
本当の姿を周りに悟られないように過ごすが、ある時、とんでもないことが起きる。
ネタバレしないように解説すればそんなドラマ。
このあたりは映画情報サイトにも書かれているし・・・。
「カメ止め」までの奇抜さはないが、なるほど!と頷きながら楽しめる。
個人的にはこんな日本映画は大切にしたいし、
きっと生活も苦しいだろうスタッフや役者陣も応援したい。
出資するわけじゃないけど・・・。
安田淳一監督は初めて知ったが、これまでも自主映画を手掛けている。
脚本、撮影、編集となんでもござれ。
気になったのはヒロイン役の沙倉ゆうの。
こちらも初めて知る女優。
とびきり美人ではないがチャーミング。
30歳くらいの女優さんかと調べてみると、かなりキャリアはありそう。
失礼しました。
安田監督の常連で本作では助監督も務めている。
本作の役と同じということね。
もっとい映画やドラマで活躍してもいいと思うが、志向が異なるのかな。
インスタはフォローした(笑)。
そして感じるのは時代劇へのリスペクト。
確かに時代劇の作品は限られる。
映画はともかくTVではあまり観られない。
昔は「銭形平次」や「遠山の金さん」「必殺仕事人」もあったが、今はNHKが頑張るくらいか。
時代劇は日本が誇るアクション映画だと思うが、僕もあまり観ていない。
岡田准一にもっと頑張ってもらわなきゃいかんね。
その前に真田広之が盛り上げてくれたか。
「SHOGUN 将軍」も観なきゃ・・・。
本作はロングランでじわじわと観客を増やすだろう。
気づいた時には次回作の制作費くらい稼いでくれると嬉しい。
応援も含め多くの人に観てもらいたい。