粋だね、客からの『ありがとう』
宅配の配達が届いた時、どのような声掛けをするでしょうか?
『ご苦労様』等ですね。
外食をした時レジではどうでしょう?
『ご馳走様』じゃないでしょうか。
では、スーパーやコンビニ等の小売店ではどうでしょうか。
1.客がありがとう!?
あまり、レジで、『ありがとう』と店員さんに言う人は多くはありません。
しかし、宅配の配達人や、外食した時に『ご苦労様』『ご馳走様』と大半の人は言います。
人は一人では生きていけません。モノやサービスにしても多くの人の手に渡って、お金を払う事によって手に入れる事が出来ます。
単純に感謝の気持ちや、その文化が根源ではないでしょうか。
これが、お金を払って客がなぜ気を使う必要があるのか、といった傲慢な態度を改める機会にもなります。
スーパーやコンビニ等の店員さんにも、是非一言あっても良いかもしれません。
なぜならば、我々日本人は働き手に本当は労いの気持ちを持っているからです。冒頭の『ご苦労様』『ご馳走様』もそうですね。
考えてみれば、店員さんが『ありがとうございました』と言っているのに対し、スーと去って行ってしまうのは不自然に感じるのは私だけでしょうか。
ちなみに私はスーパー等ではおつりを渡されたタイミングで『どーもねー』と言います。ほぼ習慣です。
2.諸外国では!?
では諸外国ではどうでしょうか。
中国では社会主義国家と言う事もあり、昔から店員さんがおつりを投げるなどと言われているくらいです。その為、お客さんも当然店員に労りの気持ちがある人は少ないです。
では欧米はどうでしょうか。少なくとも私がカナダに1年間滞在した経験では、大体のお客さんはスーパーやコンビニ等の小売り店でも『Thank you』と言っております。
私の推測ですが、『ご苦労様』、『ご馳走様』と一致する言葉がない為にお客さんはどんな時でも、『Thank you』の言葉がより出しやすいのでしょう。
配達人に対しても、飲食店でも、スーパーでも、コンビニでも分け隔てなく『Thank you』なのです。その後の声掛けや会話が変わるかもしれませんが、第一声は『Thank you』です。
そういう意味では、日本では『ご馳走様』『ご苦労様』と言う習慣はありますが、中々店員へ『ありがとう』と言った習慣は定着し難いと思います。
3. 売り手も買い手も気分よく
客だからと言って、横柄な態度を取りたい人や無意識にそうなってしまう人もいるかもしれません。私も正直そういった感情がないとは言い切れません。
しかし、売り手も買い手もお互いがいて成り立っていると考えれば、売り手だけではなく、買い手も感謝の気持ちは持つべきです。
・お店が閉まっていれば、お金があっても何も購入出来ません。
・流通がストップすれば、お店に商品がないので、お金があっても購入出来ません。
・売り子さんがいなければ、商品をスムーズに購入する事は出来ません。
人は一人では生きていけない所以でもあります。
そういった気持ちがあれば、客だからと言って横柄な態度を取る事は勿論、自然とおつりをもらった時に『ありがとう』と言えるのではないでしょうか。