未来を手に入れた保護猫「あずき」
岩国市の山間部を拠点「やましろ体験交流協議会」
こんにちは、やましろ体験交流協議会です。山口県岩国市街から車で約1時間。錦川沿いを山間部へと向かえば、やましろ体験交流協議会がある錦町へと続いています。行政支援団体で、岩国市錦総合支所内に拠点を置いています。やましろ地域(錦町、本郷町、美和町、美川町)を盛り上げていこう、楽しんでもらおう、そういった趣旨の活動になります。
人の手に委ねられた一匹の子猫
今回ご紹介するのは協議会が仕事としている体験学習ではなく、錦総合支所に持ち込まれた保護猫について記事を書いてみようと思います。錦町でも割と目につく野良猫。自由気ままに生きていたはずの野良猫ですが、子供が生まれ、人の手によって保護されれば、支所に持ち込まれてくることもあります。
紹介するのは、一匹の保護された子猫ちゃん。野良猫に餌をあげていた人がこれ以上は無理だということで持ち込まれたキジトラの子猫です。
私が子猫を見に行った時には、ケージに入れられ、怯えた目をして隅っこに固まっていました。保護されたということは保健所に行くということ。この子猫の運命は、人間の手に委ねられました。
明日を手に入れた子猫
保護猫にしても他の保護された動物にしても、可哀そうだけではどうしようもなく、しかし人間の少しの努力でどうにかなる場合もあります。人の手に委ねられたのなら人の手でどうにかすればいい。全てが上手くいくわけではありませんが、このキジトラの子猫は保健所に行く前に新しい飼い主が見つかりました。
親猫から引き離され、怖くて寂しくて怯えることしが出来なかった子猫。ダンボールに入れられ車で新しい飼い主の元へ届けた時には、揺れが気持ち良かったのか、ぐっすりと眠っていました。
新しい飼い主は私の友人の義父で、友人家の近くに暮らす70代男性の家。3ヶ月前に可愛がっていた野良猫兼飼い猫が車に轢かれ、ちょっと傷心な心境の方でした。今度はきちんと飼うとのことで、保護猫を引き取って下さいました。この子猫は、未来を手に入れたのです。
後から聞いた話ですが、子猫の名前はお孫さんがつけてくれたそうで、命名が「あずき」となりました。メスの子猫で、渡したその日に動物病院へ行き診てもらったそうです。体調は良好、人馴れもしている猫だと言われました。
今回のケースは上手く譲渡できた例です。殺処分は免れましたが、猫だけでなく、他の動物で駆除の対象になっている動物もいます。個人的な意見ですが、ただ可哀そうだけでは助けてあげることは出来ず、一人ひとりのモラルと、保護して持ってきた人にもその動物の命の選択肢があるのだと認識してほしいです。
最後に願うことは
台湾では保護動物の殺処分は禁止となりました。日本では、まだ難しいのかもしれませんが、生き物に今を明日を繋いでいけるよう、出来る限り人間が努力していくことは、共存しているものとして大切なのだと思いました。願わくは、保護猫、他の保護動物が新しい飼い主の元で幸せになれるよう、これからも見守っていきたいと思います。