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「山育」のススメ-環境問題と私

唐突だが、しがない山開拓ブログの主が思いつきで「山育」のススメをシリーズで書いていきたいと思う。森林のこと地球環境のことそれにまつわること、それについてあまり知らないけどちょっと意識高めなママ友に私の活動の内容と信念をシェアするようなつもりで語っていきたい。

私たちは誰?


・2020年に約1,000坪の雑木林「山」を購入した夫婦
・2週間に一度ほど「山」に通って山の整備、調査を行いながら、2人の子どもたちと自然・デイキャンプを楽しむ
・「山」を育てながら「山」を通じてこどもたちを育てる「山育」のことをシェアしたい

今回は私自身の環境問題観について語っていきたいと思う。


私と環境問題の歴史


私がちょうど中学生だった2000年頃、ちょうど世の中は環境問題に向き合い始めようとしていた頃だった。多感な時期に環境問題というテーマに強く心を奪われ、環境問題についてよく調べ、講演などを聞きに行き、議論の場に参加するなどしていた。当時女性閣僚かかなり少なかったと記憶しているが、環境大臣を務めた小池百合子氏がとにかく私の憧れだった。
ただ、環境にまつわる活動を繰り返すうち、私はこの世界に対してとても悲観的な考えを持つようになっていた。極端だが心の中に常にグレタ・トゥンベリ氏がいるような状態だった。
とにかくここまで地球環境を破壊してしまった社会を恨んでいるものの、その便利さの恩恵を受けなければ生きていけない情けなさが辛い。
私が一つのプラスチック製品を消費することを回避してもその瞬間に大量に環境に悪いものが製造されているのだろうと想像しては心の中のグレタ的なものが叫んでいた。

大学では環境経済学を学んだ。人間が環境に良い行いをするように導くには、どんなお金の流れ、どんな仕組みにしたらいいのだろう、などと考える学問だ。環境税などがいい例だろう。正直現実味がないなと思った。環境のためにお金を払うなんてこと誰がするんだろう、生活するので精一杯なのに、そう思った。

就職に関しては一旦環境のことは忘れて食品原料メーカーに就職した。日本の食品メーカーは新商品発売のサイクルが早い。消費者は毎日のように新商品に出会えて嬉しいだろう、でも余った元「新商品」の包装資材はどうなるんだろう。毎回無駄になる原料がないといいんだけど…
あまり深くは考えないようにした。

そのうちに夫と結婚して海外転勤について行くので仕事も辞めてしまった。この止まらない新商品発売サイクルの片棒を担ぐのもどうかと思う。駐在の任期が終わって帰国してすぐさま復職のお誘いがあったが、丁重にお断りした。

さあ、今何しよう。ふたりのちびっこの母となって、私のしたいことはなんだろう?

実は「山育」のおかげか私の日常はいつになく清々しくハッピーだ。具体的に何をしているかは後々書いていくこととして、とにかく今まで生きてきたどの時間より、いい感じなのである。

便利さを享受し、それと引き換えに地球環境を破壊している、常にそんな罪の意識に囚われていた私だが、今は楽観的に生きられるようになってきた。

私の内面的な変化があったのがまず一つ。
きっかけは手塚治虫の「ブッダ」を読んでいる時にハッとしたことだった。地球の長い歴史からしたら今は一瞬で、人間の活動はほとほとちっぽけであるということ。一連の環境破壊的な出来事は地球と言う川の大きな流れの中のちょっとしたうねりに過ぎないのではないか。
実は今まで地球は5回ほど生物の大量絶滅を経験したことがあるらしいし、次は定期的に起こっている変化の単なる6回目に過ぎないのではないか、と捉えられるようになったこと。
もちろん人間が行ってきた破壊行為を棚に上げることはできない。しかし、私自身がそれを全て背負ったつもりになってひとりで憂鬱になっている場合ではないのではないか、と思うようになった。

世の中が変わり始めたことも私の気持ちを明るくしている一つの要因だ。
SDGs的な、サスティナビリティー的な言葉を日常的に聞くような未来が来るとは思ってもみなかった。私を極限まで憂鬱にさせてきた環境教育がいい結果を生み出してきた証拠だろう。
企業が環境に配慮した商品を開発することも増えてきた。環境に優しいものを選ぶ、そんな新しい消費の楽しみ方ができるようになってきた。消費者が積極的に環境に優しいものを選んでいけば、企業側も競って環境に優しく、なっていくはず。

とにかく憂鬱になっている場合ではない。「山育」を通じて楽しく自然に親しみ、自然の恵みを享受する喜びを感じよう。
「山育」でエネルギーのありがたさ、食べ物のありがたさ、それが加工され手元に届くまでの工程でどんな環境への配慮がなされているか、どんな努力がなされているかを知ろう。
それをこどもたちと分かち合いたい。結果的にそれが次世代の自然環境への関心に繋がり、よりよい地球環境を次世代に残すことに繋がるのだから。

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