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刺してくる妻(2024.07.10)

朝、機嫌の良い妻。なんだかよく笑う。

夜は豚の角煮を作ってくれるという。嬉しい。豚の角煮はどう転んでも美味しくなる。美味しさが固く約束されているのだ。

長男が起きてきて、一緒にEテレの0655を見る。その中で毎朝全国のどっかの犬か猫を紹介するコーナーがあるのだけど、今日は猫だった。

その紹介された猫が昨年亡くなった実家の猫に顔がそっくりだったので、私はちょっと泣きそうになった。「ゴンちゃんだ・・!」と思ったのだ。あと1分コーナーが長かったら多分泣いていた。

しかしなんとか耐えて、ふと妻の方を向くとなぜか妻が目をウルウルさせている。「なんで泣いてんの?」と聞くと「泣いてない」と言う。

それから引き続きEテレを見ながら簡単な筋トレをしていると、妻がニヤニヤしながら邪魔してくる。とても楽しそう。

朝ごはんは今日は納豆卵かけご飯だった。最近の朝ごはんは納豆卵かけご飯と、しらすご飯を交互に食べている。

納豆たまごかけご飯が美味しいのは言わずもがなだが、しらすご飯がまた信じられないくらい美味しい。しらすは佐伯で買ったもので、間違いないものだ。それをご飯にのっけてオリーブオイルと塩をかけて食べる。この食べ方は一時期広末とのスキャンダルで有名になった「sio」の鳥羽周作さんがお店でコースの最後に出していたものを勝手に真似したものだ。

多分似てもにつかないのだが、しらすにオリーブオイルと塩という組み合わせはどうあっても美味しくしかならない。本当に美味しいので是非お試しください。

朝ごはんを食べたあと、仕事へ行く身支度をしていると、再びニヤニヤした妻がやってきて、手に持った何か小さいもので私を刺してくる。

「痛っ」と言ってよく見ると、妻が持っているのは新しい靴を買った時に付いてくる値札をとめているあの細いプラスチックの半透明のやつを切ったものだった。

その小さいやつを大事に持っていて、それで私をチクチク刺して楽しそうにしているので、「子供か!」と言うが、子供でも最近はそんな事しない。子供に失礼だ。しかし妻は目が輝いており、生き生きしているので、私は嬉しい。「痛っ」と言いながら、本当は楽しいのだ。

妻は「これは大事にとっておこう」と言ってどこかへ行ってしまったので、また今度私は刺されると思う。

そんな感じで、私が仕事へ出かけるまで妻は多少暴力的ではあるものの、朗らかでにこにこしていたので、私も気分が良かった。

夕飯に出た豚の角煮はもちろんとても美味しかった。

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