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うどん屋戦争(2023.01.08)

家族で出かけた帰り道、夕飯をよく行くうどん屋で食べた。
5時ちょうどに店に入った時は空いていたのに、後から続々とお客さんがやってきて早々と満席になり、待ちができていた。

そんな中、いつものように私たちのテーブルはカオスだったが、それはもうあえて書かない。いつものように食べた気がしなかっただけだ。

ただ今回妻の素晴らしい機転があった。

うどんに興味を失い奇声を発し暴れ始めた次男に、妻が即座にアイスクリームを注文し、これを与えることで被害をほぼゼロに抑えることが出来たのだ。

おかげでいつも食べたあとに積みあがるウェットティッシュと紙ナプキンの山が今回はほぼなかった。勝ったといっても良い。

しかし食べている最中は戦争みたいなもので、何やってるか分からない。そして見渡せばそこら中で戦争が勃発していた。

どこのテーブルも小さな子供を連れており、暴れようとする子供を必死で抑える親の姿があった。食べこぼしをこぼすそばから拭いていた。逆に眠くなってしまいお父さんの膝の上で眠る子供がいたり、お子様セットに付いてくるおもちゃの取り合いが発生していた。また、そのイライラを店員にぶつける親もいた。

店員は店員で必死だった。店長のような人が不慣れな新人に厳しく指導する場面があり、一方で次々に来店する客を柔軟に捌き、厨房と緊密に連携を取る事で店全体を円滑に回すやり手の店員がいた。そしてその厨房、沸き立つ湯気の向こうでは一心不乱でうどんを調理する猛者たちの姿があった。

店中に色んな感情と声が爆発していた。皆の頭の上に残りライフを示すゲージがあって、それがどんどん減少していくように見えた。しかし卓上のごぼ天うどんやら生姜焼き丼などを素早くかき込む事によって、なんとか命をつないでいた。

一方その頃、私たちはすでに勝負に勝っていた。そこら中で戦火が上がる中、私たちは早々とうどんや丼ものを平らげ、子供がアイスを食べるのを手伝っていた。余裕だった。

ちなみに、この私たちが良く行く「鳴門うどん」は大分のみで数店舗展開しており、うどん玉を「シングル・ダブル・トリプル」と指定して注文することが出来て、しかも増量無料という画期的なシステムを採用している。

家計に優しく、そして座敷席が豊富なので家族連れの利用が非常に多く、店も次第にそちらに特化してきたように思う。安心して子供を連れていける環境と雰囲気がある。私たちの中では「困った時は鳴門うどん」というくらい間違いないのだ。

鳴門うどんに私たちはとても感謝している。大変かもしれないが、どうか頑張って欲しい。

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