🔎小説人圢論『春秋山荘遺文』      䞭川倚理の創䜜十幎 第䞀章『化鳥拟遺』③

雲が光を遮っお、午埌䞉時、山の端に陜が墜ち䞀気に倜の気配がせたる。Kは垭の倖し時を探しおいた。鳥ず骚には、他の䜜家にない特色があっお、ずっず䜜り続けおきた。化鳥ではそれがより色濃くでおいる。蚭営も独り思う時間があれば、より深くすすむかもしれない。人圢は䜜っおでき䞊がっお、展瀺しお人気があればすぐに手元からいなくなる。どう芋おもらうかずいう意匠を人圢ず察話する時間は、そんなに倚くない。機䌚があればじっくりず  それも創造の䞀぀でもある。Kはそう考えおいた。独りに  気づかれないように いや気づいおいただろう が、籠をもっお裏の陵を巡る野生の茶摘みに出た 必芁があれば呌ぶだろう そんな暗黙の了解で垭をはずした。
野生の茶葉は、䞀日眮いお揉捻すれば癜茶もどきができる。陜が照っおいればさっず日光萎凋を斜す。藀原順子の陵の前から、南犅寺ぞの山道にかけお  野生の茶の朚が豊富だ。南犅寺ぞも陵ぞもトレッキングルヌトがある。歩きながら挫ろに摘んで登れば良い。倩皇陵の茶 。そういうこずになる。トレッキングルヌトの鉄の門扉をすり抜けようずしたら、川べりから声がした。
「ちょこっずこっちぞ寄っお飲んで行きなよ。」
珟代矎術䜜家のYが安祥寺川の河原で、䜕やら焌きながら飲んでいる。山荘の持ち䞻のOの高校時代の同玚生だず聞いおいる。だれやらお仲間も居るようで 挚拶くらいしたほうが良いかず河原に降りた。この間来たずきより、なにやら広くなっおいた 開墟したような。Kの芋おいるのに気が぀いお
「山人が春秋山荘に察抗しお展瀺堎所を拡げるんだっお、朚を䌐ったり流朚を怅子にしたり  だいぶカッコよくなったろう。」
確かにそこにいく぀か新䜜の人䜓オブゞェもある。杯をだされお
「䞋戞なんですよ」ず、山人に蚀い蚳をした。
ずころでは圫刻を䜜る。人物が倚い。やはり春秋山荘の行く道に䜏んでいる山海塟の岩䞋培ずコラボしたこずもある。この河原で 。Kの奜きな䜜品は、拟っおきた廃タむルをたざあわせ溶かしお茶碗にしたもの。割っお継ぐのでも割れお継ぐのでもなく、もずもず割れた砎片を合わせた陶噚。  
「山人っお」
「ここの山のすべおを知り尜くしおいる山の男。」
「え、じゃぁ昔あった山寺の方の安祥寺の堎所知っおたすか京倧の調査地図をみお行ったんだけど、芋぀けらなくお。䞀番の䌜藍に 䞉床ほどトラむしたけど 分かんなくお。」
火をみるず䜕だか分からない蠑螈のような姿の生き物を焌いおいる。焌く手を䌑たず。
「ああ、行きたいなら連れおっおやるよ。今床な。今日は暮れおきたからもう入らないほうがいい。俺でも迷う。迷ったら危ない。山の尟根のちょっずしたに平堎があっお、そこがそうだず思うよ。」
「行くのに厖みたいなの最埌に䞊がらないず駄目でしょう」
「そうだな今は急募配をあがらないずな。䜕しに行くの茶」
「そう、できるだけ叀い茶のDNAに䌚いたい。そこになくおもそこから䞀番近くにある野生の茶の朚で茶を䜜りたいんですよ」
「最近、山がね。荒れおるんだよ。」
「山道ずか぀ぶれおたすよね。倧げさじゃなくお䜕癟本っお朚が薙ぎ倒されおたすよね。颱颚ですか」
「颱颚だず思っおるのじゃぁ䜕で谷間だけ朚が倒れるの」
「谷を颚が 枡るから 」
文孊的だな 山人が笑った。「違うな。黒い翌で薙ぎ倒されおる。」
「䜕で黒いっお 分かるんですか」
応えず話をそらしお「あのさ、黒文字はいらないのか茶になるんだろう」
「あ、欲しい。」
「じゃぁ黒文字の朚があるずころも教えおやるよ」
ず、蚀いながら懐から袋をだし、茶道具をずりだし、石の䞊に䞊べおた。
「い぀も持っおいるんですか」
「そうだよ。山に登るのに邪魔じゃないんですか」
銖をかしげおそうじゃないずいう颚。そしお茶を立おはじめた。
「この間、茶狂いの奎がいるっおいったら 飲たせたいず。今日来お 今日蟺りくるんじゃないのず蚀っお」
「埅っおおくれたんですか」
「ちょうどだね。」
嬉しそうにしおいる。予想があたったからね きっず。笑っおるわけじゃないけど、なんずなくそう思う。お茶をいただいた。もちろん矎味。飲んだ瞬間に、蚭営しおいるだろう䜜家のこずを少し気にした。それでも茶を所望する。もう䞀服。時に耜り茶に耜る。Kのいたの心持ち。
振り返っおFが
「倧䞈倫か䜕か燃えおないか」ず山荘の方角を顎でさした。山荘の庭が橙色に茝いおいる。火の色したった火の䞍始末か。慌おお「あ、垰りたす」ず断わり、早足で、山荘のほうぞ戻った。
火じゃないな 光だ——。少しだけ安堵をしながら速床を緩めず山荘ぞ向かった。橙光の䞀条。火じゃない陜だ 。硝子に反射しおいるような倕陜の 乱反射の䞀぀が目に眩しい。ダコブの梯子 違うな  光が氎平に走っおいる。䜕に反射しおいるんだろう光源は陜はずっくに山の端におちおいる。どこからか巚倧な反射板で光が送られおきおいるような 。そしおたた光が消え、あたりが薄暗くなった。

この蚘事が気に入ったらサポヌトをしおみたせんか