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Yamamoto Marketの個人日記 「海の、向こうへ」 2025.1.9-1.12
2025.1.9(木)
朝から原稿の〆切前作業に追われる。なかなかうまく書けず、思い通りに進まない。午後は高知市内で取材が一件。取材前に十月に寄ろうと思い、少し早めに家を出発。黒潮町から窪川へ抜けると雪がちらついていた。金上野に設置された温度計を見ていつも窪川の寒さを感じるが、今日は3度を記録していた。帰りも早く帰らないと雪が降るかもしれないと思った。
十月へ寄るために早めに出たが、途中で、今日は定休日だったような気がしてくる。十月以外に行く先を全く考えていなかったので、道中、「どこへ行こう」とぐるぐる考えながら、結果、とりあえずお店の前を通ってみて休みだったら考えることにした。もうほぼほぼ休みだと思ってお店の前を通ってみるとシャッターが上がっていた。「やってる!・・・のか?」と思い、ひとまず駐車場へ車を停め、開かないかもしれないドアを引いてみると、開いた。店内は普通に営業をしている様子だったけれど、「やってますか?」と確認した。やっていて良かった。
店内でタルトタタンとコーヒーをいただきながら、本を見る。タルトタタンが運ばれて、テーブルの上に置かれたタタンを見た瞬間、「あ、雪が降っている」と思った。窪川で雪を見たけれど、そこから十月までの道中は雪は降っていなかったので、ここでも雪が降っているようで、なんだか嬉しくなった。陶器の展示も見た。本屋という役柄というのか職業というのかを抜きにして、いつもとても居心地が良く、リフレッシュさせてもらえる場所。でも、本屋としての相談というか思っていることをいつも店主さんへ投げかけてしまう。「そこまで言わなくていいのに」みたいな自分の内側にある事柄を聞いてもらう。いつも丁寧に、私が欲しかったようで考えていなかったような絶妙の答えをいただけるので、毎回十月へ行くと充実感たっぷりで帰ってくる。
お店の真ん中に平積みされていた山の本を2冊、山好きの両親へ贈ろうと思い、購入。しっかり見ておらず、3部作だったようで、1冊プレゼントしていただいてしまった。3冊とも両親へ贈ろう。
十月を後にして、取材へ。1時間弱のインタビューを終え、帰路へ。窪川で高速をおり、スーパーで買い物をして帰る。
夜は記憶がないままに終わった。お酒を飲んで、とかではなく。
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2025.1.10(金)
今朝はうっすら有井川にも雪が積もった。寒くて寒くて、洗濯物を干していたら手がかじかんで動かなくなった。今季初のことだ。
午前中はひたすらに原稿を進める。書いても書いても、良い記事にならない。良い記事とはなんだろう。誰が読んでもわかりやすい記事なのか、感動する記事なのか、なんだろう。書いて書いて、何度も書き進めては読み返す。
午後は隣町へアルバイトへ。アルバイト先の駐車場に車を停め、運転席から降りて歩いて行こうと思ったら、思わず駐車場が凍っていて足をとられた。駐車する時、ハンドルがいつもより軽かったのは、もしかしたらハンドルが取られていたのかもしれない。お昼には溶けているだろうと思っていたけれど、日陰はまだ雪が残っていたり、地面が凍っていた。
バイトを終えて、帰宅。帰宅後もひたすら原稿を進めた。書いても、書いても、終わらない。途中、母親に電話をかけた。最近のできごと、昨日の取材、今日のアルバイト、今の原稿の話なんかをする。ワインを一本開けてしまった。
2025.1.11(土)
今朝も寒かったけど、ここ最近の朝の寒さに、昨夜エアコンのタイマー機能を使って今朝6時頃から暖房が入るようにしたおかげで、布団から出やすかった。今晩も忘れずにセットしよう。
サンの散歩もだいぶ寒いかなと思い、何重にも服を着て出かけたけれど、今日は意外と大丈夫だった。いつもの駅の下のコースを歩いていると、駅で汽車を待っているおじさんに話しかけられる。
「ゴールデンか?」「そうです」
「うちにも2頭、玄関におる」「そうなんですね」
「こんな太い頭のね、陶器でできたゴールデンを2頭置いちょうがよ」
なんだ、置物か。ちょうど汽車が東からホームへと入ってくるところだったので、会話は終わった。知らないおじさんは冗談を言っていたのか、本気で言っていたのか、わからないまま終わった。
帰ってサンの朝ごはんを用意して、洗濯物を干して、本屋の営業へ。今日のレコードはBillie Holidayにした。ご近所のAちゃんが来てくれて新年初対面。久しぶりに会えて嬉しい。新聞社の方がふらっと現れて、急に取材になった。新聞記事ではなく、動画をSNSにあげるという。大阪に住んでいるという方も来店してくれた。ささっと本を3冊選んでいて、「本好きの方なのかな」と思っていると、先月のクリスマスマーケットの時にも来てくれていて、その時に購入する本を大体決めてくれていたという。1カ月も経たないうちにこんなに遠い場所まで来てくれるなんて。そんなありがたいことがあるだろうか(いや、ない。そうそうないことだから、当たり前だと思ってはいけない。ありがたい)。
2025.1.12(日)
今日は「出張川喫茶」の日。今年初。
最初の頃はまだ慣れない道で、会場までどのくらいかかるかわからず、気合いを入れて8時半には到着していたりしたけど、今日は8時半に出発。さすがに遅すぎたかなと思ったけれど、意外と30分ほどあれば到着することがわかってきた。四万十市の山道にあるので、みんな「遠い」「どこ?」というイメージがあるかもしれないけれど、黒潮町の海辺からもそう遠くはないなと改めて思った。
でも、やはり海辺とは違って、朝は特に冷えている。到着して大家さんや出店者さんと準備をしながら話していると白い息があちらこちらに浮かぶ。寒いのも、白い息も、シンとしている空気も、割と好き。川喫茶は「夏が最高!」と思っていたけれど、秋も、冬も、来る度に「今がベストシーズンだ」と思う。つまり、一年中ベストな状態が続いている。それって、すごくないかと思ったけれど、黒潮町に住んでいても同じことを思っている。高知の西のポテンシャルがすごいのか、はたまた私はどこで暮らしてもそう思えるのだろうか。
お客さんの数はいつもより少なめ。寒いとやっぱり外に出たくないのかもしれない。それでもちょこちょこお客さんが来てくれた。来る度に、居合わせたお客さん同士が話していったり、出店者も含めみんなで話したり、今日はなんだかアットホームな川喫茶だった。
寒いと、ウォッチさんのコーヒーがいつにも増して美味しい。おたふくさんの土鍋ごはんも嬉しい。今日も良い川喫茶だった。
そういえば、お客さんで来られた方に生まれ年と月を聞かれ、「はっぱくどせいですね」と言われた。
「はっぱくどせい?」
占いとかなんだとかにあまり興味がない私は、何かピンと来なくて、さらに聞いてみると、「動かざること山のごとしのような感じで、頑固な性格。でも、地震で山が噴火するように、動いた時には大爆発、革命のようなことが起こる」といったような話をされた。
気になって、帰り道に調べてみると、なんとなく当たっている気がして、ネットの情報を読み進めると、2025年の運勢が書いてある。当たるのだろうかと疑心暗鬼で、「それなら2024年を振り返ってみれば信用性があるのか、当たるかどうかがわかるかも」と、さらに調べると、全然当たっていない。「8月からは運気が上がる」と書かれていたけれど、2024年の8月は、とんでもなく大変だったのだから。
占いとか、星とか、性格診断とか、そういう類のものはあまり信じていない。でも、川喫茶で言われた時には「なんとなく当たっているような気がする!」と思ったのは、やっぱり自分の都合の良いように解釈したからだと思う。占いも、使いようによっては自分の気分を上げてくれる。たまぁにそうやって女子たちと占いの話題になったら聞いてみて、調べてみて、気分が良くなるところだけ読み取っていきたい。
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