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2/4(木)_【聴覚障害のある方とのコミュニケーション方法】聴覚障害のある大学1年生、やまもん。

【聴覚障害】シリーズも残すところ後2回。今回はコミュニケーション方法について。私たちにとって口元が見えることの大切さ。筆談以外に何があるのか。やまもんの考え。

聴覚障害のある大学1年生、やまもんです。

前回は【聴覚障害のあるお子さんをもつ親御さんへ】でした。

今回は【聴覚障害のある方とのコミュニケーション】についてです。

最近はニュースや会見でも手話通訳を見ることが増えてきました。手話の重要性が高まってきたのではないかと思います。

それでも、

フェイスシールドの反射によって口の形が見えない
そもそもの表示枠が小さくて読み取れない

といった、さまざまな課題があると思います。


今回は、聴覚障害のある方とのコミュニケーションについて、どんな手段があるのか、やまもんの感想?をお伝えしたいと思います。


はじめに

情報保障についてよく聞くようになりました。
ですが、言葉だけが先行し、どのように情報保障すれば良いのか分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では情報保障について詳しい説明はしません。私自身、情報保障について詳しく知っているわけではありません。また、他の方の記事やサイトでも取り扱われている内容だと思います。

ですが、それぞれのコミュニケーション手段について意見を述べている記事やサイトは少ないのではないでしょうか。この記事で手段や私の感想?をお伝えしたいと思います!


手話とは。

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「手話言語」は手の形、位置、動きをもとに、表情も活用する独自の文法体系をもった音声言語と対等な言語です。
一般財団法人 全日本ろうあ連盟 手話言語に関する見解

手の形だけで会話しているわけではありません。話し相手の表情や動きを見て手話に込められた感情や強調したいことを読み取っています。難しそうと思われた方もいるのではないでしょうか。覚えることは多いですが、「ジェスチャーじゃん!」というものもあります。
(私はデフファミリーなので、物心ついた時には手話を使っていました。)

手話の説明に「独自の文法体系をもった音声言語と対等な言語」とあります。どういうことでしょうか。

明確な分類はないと思うのですが、「日本手話」と「日本語対応手話」があります。どちらも「日本手話言語」です。やまもんが感じた違いは、

「日本手話」
独自の文法体系。
「日本語対応手話」
日本語と同じ文法で手話を用いる。(私はこちらを使っています)

手話について興味ある方はコメントください!お待ちしております。


コミュニケーション手段+やまもんの感想

1. 口話
2. 手話
3. 筆談
4. チャットツール
5. 音声認識
6. 読唇

代表的な手段を挙げてみました。それぞれの手段の特徴、やまもんの感想?を紹介していきます。

1. 口話

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聴覚障害があるのなら、聞き取れないのでは。と思われるかもしれません。全員が聞き取れないわけではありませんし、重度の聴覚障害でも慣れた相手であれば口話での会話が成り立ちます。

ですが、コロナによってマスクが当たり前になりました。相手の口の形を読み取る「読唇」によって話の内容を掴んでいる方も多いです。「口元を見せてくれませんか」とお願いする方が多いのはこのためです。

冒頭でも軽く触れましたが、フェイスシールドにもデメリットがあります。反射や呼気によって口元が一切見えなくなることがあります。

「ゆっくり話す」「大きく口を開ける」「大きな声で話す」

適度に工夫していただけると本当に助かるのですが、中にはとてもゆっくり話す方やとても大きく口を開ける方もいらっしゃいます。逆に理解できなくなります。話のリズムや口の形で内容を理解するので、過度に工夫されると読み取れなくなるからです。

伝わるように意識してくださっているみなさん、ありがとうございます。


2. 手話

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主に聴覚障害のある方同士で会話するときに使われる手段ではないでしょうか。手だけでなく表情も使って会話します。

ガラス越しでも会話可能です。他にも、ZoomやWherebyといったオンラインビデオチャットで同時に複数グループが会話できるといった利点もあります。手話の強みですね。


3. 筆談

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紙や電子端末に文字を書いて会話するという手段です。書くものとペンがあれば意思疎通可能なので便利です。記録にもなります。

お互いの文字が読めない状態だと会話が成り立ちませんが。。聴覚障害のある方の中には、「補聴器をつけている=筆談必須」と思われてしまうのが嫌という方もいます。そういう時は、「口話でお願いします」「音声認識でお願いします」と言うと思います。

こうしたら伝わるかな?と考えてくださるだけでもありがたいです。


4. チャットツール

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スマホやパソコンを使います。標準機能のメモを使うことが多いです。どこでも使うことができるので、「紙がない」「ペンがない」といった問題から解放されます。

また、同時に入力することで複数の話を同時並行できます。口話や手話、筆談、音声入力、読唇には不可能でしょう。チャットだと履歴も残るので、鳥頭のわたしはよく利用しています!

デメリットは使い手によって入力速度が違うこと、デバイスに付着したウイルスや菌を気にしてしまうことです。


5. 音声認識

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UDトークやGoogle音声入力が代表的ではないでしょうか。Google音声認識を最近使ってみたのですが、ほぼ正確に認識してくれました(発音練習にいいかもしれません。)

環境音に左右されるため、使い所に悩みます。イントネーションがよくわからない方にとっては、使いにくい手段だと思います。


6. 読唇

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ある程度の修行が必要な高等技術です。口元、表情、頬の動きを見て何を話しているのか読み取ることができます。口元が見えなくなると一切理解できなくなります。

また、慣れないうちは、相手と同じ口の形を無意識に再現してしまうかもしれません。慣れるまでは私も口形トレースしておりました。(今もたまにやってしまいます。)


結局のところ、話しかけてくれるだけでも嬉しい。

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話しかけてくれるだけで本当に嬉しいです。もちろん、いきなり見知らぬ人に話しかけられると身構えてしまいます。補聴器を見て察してくれる方もいますし、「スマホに入力お願いできますか。」と尋ねると対応してくれる方もいます。

コミュニケーション手段について悩むのなら、
とりあえず話してみてから考えてみませんか。


障害の程度は人によって異なるため、「筆談じゃなきゃいけない」「ゆっくり話さなければならない」と義務のように感じる必要はありません。お互いが歩み寄ることで、最適なコミュニケーション手段を創り上げることができるのではないでしょうか。


今回は、代表的な手段を紹介しました。話しかけたいけどどうすればいいかわからない方の助けになれたら嬉しいです。

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やまもん。


【聴覚障害】シリーズ①②③④⑤ 2/1(月)~2/5(金)


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やまもん(hayato)【聴覚障害&大学院生】
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