優しさが切れた瞬間
家にある私物を、いつでも持ち出せるような量まで減らしたいな。アレも持っていきたい。ソレもいるな。あっちのやつは持っていきたいけど嵩張るな。
そんなことを考えながら、チキンのバーガーを頬張る。あんまり味はしない。ただ空腹の胃に入れているだけだからどうだっていいのだ。
どうして家にある私物を減らしたいと思うんだろう。そうしたところで、自分が一番叶えたい「家族から優しくしてもらいたい」という願いが叶うわけではないのに。そうして考える。以前なにかの本にあったな。「死にたいのは、生きた