マン・オン・ザ・ムーンの面白さを必死で伝える
今回の山口幕府のざっくりカルチャーは「マン・オン・ザ・ムーン」という映画についてです。
主演がジムキャリーのコメディ映画でございます。僕の中では大好き映画ザ・ベストテンの上位に常に食い込んでいる近藤真彦みたいな映画です。かなり前の映画なんでなかなか簡単に見れないのですが(配信もしてない)、youtubeのレンタルで観れるみたい。
分かってるよ。誰がそんな手間かけてみるんだよ!って思っただろ。落ち着け。その投げた匙を拾え。できるだけ面白さを伝えるから。この映画の面白さは「映画内からはみ出た面白さ」にあるんだよ。現にこの映画の撮影の裏側の様子だけでもう一本映画が作られたんだ。ホントすげぇんだよ。映画の念が。
さて、映画の内容に触れていきますか。この映画の主人公はジムキャリー演じるアンディ・カウフマン。アンディはアメリカのコメディアンでプレスリーのモノマネがウケて名を馳せていました。アメリカの色んなコメディ番組に出ずっぱりになり、一躍コメディスターとなります。
ただ、このアンディ問題があるのよ。それは「一度やったネタは飽きちゃうから2度とやりたくない」ということ。つまりどんどんみんなをあっと言わせるネタを作りたい!今までと同じ作り方じゃつまらない!!とどんどん既存の作り方をぶっ壊してしまう。
その結果常軌を逸したボケをするようになってしまう。どんな事をしたか。簡単に書いていきますよ。
①自分のコント番組で砂嵐を5分流す
②自分のネタライブで「華麗なるギャッツビー」の小説をただただ夜通し読むだけ
③生放送のコント番組で打ち合わせなしでセリフを忘れたふりをし、困惑してる共演者に喧嘩をふっかけマジでぶん殴る映像が放送されてしまう。
④生放送でわざと女性を侮蔑する事をいい、怒って殴りかかってきた観覧の女性客を男の力でボコボコにし、それを女性侮蔑プロレスという企画にして毎週放送する
やばいっしょ。もう狂っちゃってるんですよボケが。全部アンディはこれをギャグとしてやってるんです。念のため言うけど、そういうテイでやってるんじゃなくて、マジで誰にも言わないで急にこう言うことしちゃうんです。
いつも年始の爆笑ヒットパレードで爆笑問題の太田がネタ始め観客席に飛び降りて大暴れしてますけど、マジでその比じゃない。放送事故する事をギャグだと思っているんだから。
それで、ここからが一番ヤバいんですけど、この話、全部実話なんですよ。
は?って思うでしょ。コレ全部ホントにあった事なんです。アンディ・カウフマン、マジで実在してました。
コレ、ちゃんと当時の映像まんま残ってて、映画では映像を完全再現してるんです。下記のURLはさっきのボケの③の映像ですね
この映像アンディめっちゃブチギレてるけど、撮影終了後はあ〜ウケたろこれは…!って思っていたそう。すごくない?
ちなみに④の女性侮蔑プロレスの映像もちゃんと残ってる。コレだってキャリー東野の比じゃない。
なんてったってコレ、女をボコボコにした後、その女の彼氏が怒ってリング上に上がってくる。その彼氏、マジプロレスラーだったんですよ。そしてリング上でそのまま口論となり、カッときたマジプロレスラー彼氏がアンディにマジパイルドライバーを喰らわせ、頚椎を損傷。その後救急車で運ばれ、本当に入院する羽目になります。
そしてシーンは病室。アンディ懲りたのかな…と思った最中、お見舞いにあのプロレスラーが来たと思ったらなんと、アンディそのプロレスラーに金を渡すんです。最高のボケになったよって。「ガチで入院するほどの怪我をする」と言うギャグをプロレスラーと打ち合わせして筋書き通り怪我して入院してたんです。
この時から映画を見ている人も「どこまでが仕組まれている出来事なのか」が分かんなくなるんです。次々起こるトラブルが「本当のトラブル」なのか「アンディが考えたシナリオのボケ」なのか。見ている側もどっち!?どっち!?ってハラハラさせられます。
というのがこの映画の見どころっすかね。でもゴメンまだあるんだ…!長ぇよねゴメン…!でももうちょっとだけ読んで…!
さっき言ったように「映画からはみ出た所」にも面白さがあるんだ…!
この映画、アンディ・カウフマンを演じる人をオーディションで決めたんですって。できるだけ見た目が似てる人がいいからね。
そこにジム・キャリーが応募してきた。正直、アンディとジム・キャリーって全然似てないんだけどとりあえずオーディションしたんですって。そしたら、めっちゃ似てる。え?なんで???ってみんななりますよねそりゃ。顔も背丈も似てないのに、纏った雰囲気がアンディそのものだったんだった。まぁ元々ジム・キャリーってモノマネ芸人だったこともあるからね。しかもプレスリーのモノマネ。
だけどヤバいのはここからなんですよ。ジムキャリーは映画の撮影が始まってから、クランクアップするまでずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと
「アンディ・カウフマン」だったんだって。
ゾッとしたでしょ。どういうことかというと、ジムキャリー何度も鏡に向かって俺はアンディだって唱えてるうち、
本当に自分がアンディだって思うようになってしまったんだって。
つまり撮影外でも
①撮影をボイコットしたり
②見知らぬ女達を連れてきてこの女達も映画に出せ!じゃないと映画には出ない!と言ったり
③車でスタジオに突っ込んだり
④撮影中にマジで出演者を攻撃したり
普段のジムキャリーが絶対しない事をするようになった。そして監督も「頼むよアンディ撮影をさせてくれ」と懇願している映像が残ってんの。つまり、撮影スタッフも全員撮影外でもジムキャリーをアンディとして扱ってんのよ。怖くない?
しかもジムキャリーこのアンディ期間の事、ほとんど覚えてないんだって。もう一回言うよ?怖くない??
でもこの撮影中、アンディの本当の家族が撮影見にきたらしい。それでアンディ(ジムキャリー)と話したら、その場で泣き崩れてしまったんだって。生前のアンディが乗り憑ってるって。本当にアンディが話しかけてるみたいだって。
この狂ったジムキャリーの様子はネットフリックスでドキュメンタリー映画になってるから是非見てほしい。
一本の映画ってこんな熱量で撮影するもんじゃないよね。念がこもりすぎてる。だからか、映画から目が離せなくなる。
この映画はアンディカウフマンというお笑いに取り憑かれた悪魔を降臨させるための儀式だったのかもしれない。
情報の裏どりしてないから間違った情報あればすみません!🙇♂️
調べたらネタバレとかあるだろうし、興味ある方は是非見てみてくんさい。
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