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短歌81~90

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2024年4月の記事一覧

短歌85

短歌85

春うらら病院ビルの歯科医院で前の患者が褒められている

求めたい誰かがいない香料のベリーがわたしへと住み着いて

カモミールぱちんと世界が終わったら世界外生命の追悼

白昼夢・早く葉桜になりたくて張り切っている老若男女

朝に弱い天使が朝に弱いことを考慮してくれる週の神様

予報とは打って変わった晴天を受けて急遽行く遠い公園

切り花を抱えた人とやけに会う春の夕日の駅への道で

あの頃のJ-POP

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短歌84

短歌84

数輪の夜桜のこと気づきたいいろんなくすりを飲んで眠った

桜蕊 髪の長いわたしのままでまだ待っていたいから見つけてよ

外を見ようとずっとドア際に立ってたけど夕日が射してきて眩しくなった

嫌いだった乗り換えの駅があなたの住む街の駅になって 夕景

オレンジピール記憶がいつか磨耗していくことの確かさは面白いね

公共の花壇に造花が植わってるもうすぐ高層ビルの建つ街

また来たいほど店はない一駅と一

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短歌83

短歌83

変わることは分かっててもどう変わるのか見失う季節 三月は

奥底で燃える花びら後悔の形を定めることは怖いよ

春の脈あなたを知っている人の扉の色ばかり確かめて

約束の無精卵だったかもしれず眼裏が赤くて温かい

解いている式のことは分からないのに答えは近づいて 忘れ傘

すぐに詩で誤魔化しちゃう癖よくないよ一日中雨の天気予報

花を炎に炎を花に例えても本当にしたい話じゃないね

後悔をなのに今して

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