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【見学記】【久留米市美術館】展覧会「藍のものがたり」

 はじめましての人ははじめまして、ヤマガと申します。

 先日、久留米市美術館に見学しに行ったので【見学記】をまとめました。


展覧会

「藍のものがたり」

会期:2024年7月20日(土)- 2024年10月14日(月・祝)

・料金
【一般】1000円
【シニア】 700円
【大学生】 500円
※高校生以下は無料

会場

🏛️久留米市美術館

開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)

藍のものがたり

 会期を3期に分け、作品を入れ替えながら、江戸から現代までの約140件を展示し、藍の魅力を探っていく展覧会になります。

 古くから日本で親しまれてきた藍染めの文化は、各地で根付き、様々な染織技法と結びついてきました。濃淡をつけて染め分けた糸で多様な文様を織りなす久留米絣など、伝統に基づきながらも今日に至るまで進化を続けています。

 本展では、現代の工芸作家たちによる新たな展開や藍に関心を持つデザイナーの仕事なども通して、藍染めによる染織文化の広がり、時代とともに変遷していく「藍」、その多彩な魅力を紹介しています。

 

 1章「藍と染物」では、江戸時代に遡って藍染めによる染物を紹介しています。

 2章「藍に染め、藍を織る-久留米絣」では、藍と白に染め分けた久留米絣が紹介されています。
 ※2章のみ撮影可

《紋付着物・松竹梅》


《紺地丸入玉格子模様経緯絣着物》


《紺地破麻の葉繋模様経緯絣着物》

 久留米絣の歴史として、以下のものが参考になりました。

始まりはまだ幼い、井上伝という農家の娘のひらめきだ。その時、彼女はまだ12歳だったと言われている。好奇心が強く、向上心あふれる伝はある日、自分の衣服にできた白い斑点に気づく。ふと思い立ち糸を解き、考え、糸束を括り防染する方法を生み出した。これは現在にも残る重要な工程、「括り」という技法。そうしてできた糸を使い織物にすると、生地面に雪降るような白い点が散った。これこそ久留米絣の初めての柄模様であり、今日まで続く長い歴史の第一歩である。

エフ・ディ『久留米かすり本』p.13

 3章「藍のいろどり、藍のかたち-浴衣」では、型紙彫り・長板による型付け・藍染めという流れで行われる「長板中型ながいたちゅうがた」や、染料を注いで染める日本独自の技法「注染」などの技法を紹介しています。

 4章「藍染めの伝統と革新」では、インテリアや多様な形で藍染めを取り入れた福本潮子の作品、雪花絞りといった有松絞りの技法を洋服の生地に生かしたファッションブランドsuzusanなどを紹介しています。

 5章「藍に還る」では、伝統的な染色技法に立ち返って制作する作家たちに焦点を当てて、現代における藍染めの姿を紹介しています。


 藍は、古くから日本で親しまれ、古くから衣服等の染料で用いられてきました。伝統的なものだけでなく、現代作家やデザイナーの手によって、制作された作品を通して、染織文化の広がり、奥深さを感じました。

 また、藍染めの映像(約14分)を見て、「このようにやっているんだ」と知り、よりイメージができ、より見方が広がりました。

 藍という、美しい装いを堪能できる展覧会でした。


 ここまでお読みいただきありがとうございました。また次の記事でお会いできたらと思います。

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