10cmのトイレットペーパーで拭けるのは涙だけ
トイレットペーパーはみんなどれぐらい使うだろうか?大と小で勿論違うし、男性は立ち便器なら一般的には使わないし、後は価値観とかでも違うだろう。
子どもの時にはあまりたくさん使わないようにという、節制の意識があった。80年代後半から90年代前半で、時代的には悪い時代ではないし家も中流、親も優しい親なので、節制しなきゃならない理由は特になかったが、なんか節制が美徳のように子どもながらに思ってた。オイルショックのトイレットペーパーパニックの時分には、家庭ごとのルールで「1日1人15cm」と決められていたとか、ありそうななさそうなエピソードを聞いたことがあった。
(15cmで1日分は厳しいな。それと比べれば今の僕の使い方は地獄行きだな)
志村けんさんか加トちゃんかが、コントでトイレットペーパーを両手で「いーとーまきまき」するような巻き付けかたをしていたのを観たことがあった。巻きすぎて、最後カラカラと芯がホルダー内で空転するほど使いきっていた。
そんな贅沢な使い方も観て、総合的に、トイレットペーパーの使用量の正解が(最適解が)分からなくなっていた。
僕は思春期以降、しっかり拭いてパンツに付かないようにすることを最優先するようになった。
自宅トイレがウォシュレットになるとさらにその傾向には拍車がかかった。おしりを洗った後、汚れ以上に、水を拭くために、より多くのトイレットペーパーを必要とした。
今や1日1人15cmどころではない。一回のトイレでだいぶ使う。志村けんさんほどではないけど。
そんなことを思い出したのは、高齢患者さんの所作を見たからだ。
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戦後の混乱を生きた方を中心に、高齢患者さんの紙を控えめに使うという価値観は、もう半端ねえ。
だから言ったでしょ
10cmでおしり拭くのは無理だって。
…なんて言ったって、
価値観が違うのだから仕方ない。