自分で選ぶのは難しい
先日、コーヒーとワインの着色ヨゴレがひどかった。マスク生活で外見上は何とか隠せていたものの、だいぶひどかったから、行きつけの歯医者さんの定期健診をひと月前倒して行ってきた。
で、健診と口の中全体の掃除をしてもらい、キレイになった。
そんな歯医者さんの終わり際の話。
着色の付きやすい要因を歯科衛生士さんに相談した。
ただただコーヒーと赤ワインを浴びまくっているせいではないと。
今回は特に心当たりがあって、歯磨き粉をしばらく使ってなかったのだ。
・・・
僕は以前「ながら磨き」をしていたので、十数分にわたって歯肉・歯周ポケットを刺激し続けていたと。
キレイに磨けてるんだけど刺激し過ぎて歯茎が下がってくるリスクがあると、衛生士さんに言われた。対処として、
研磨剤の入ってない磨き粉を使うか、
ながら磨きをやめるか、
歯周ポケットを刺激し過ぎないよう注意するか、
いっそ歯磨き粉を使わないか、
を提示される。
そして僕は「歯磨き粉を使わない」を選択。
自分のブラッシングテクニックだけで過ごすと決めてしばらく使わなかったら、着色ヨゴレがひどくなった。
・・・
審美性(見た目)と実害(歯茎やエナメル質へのダメージ)が両立しヅライことを再認識。見た目をキレイにしたければ研磨剤はマストらしい。
ある程度見た目も気にしたいので、衛生士さんおススメの歯磨き粉を検討することにした。
数種類の歯磨き剤の特徴を説明してくれる。研磨剤の含有レベル、フッ素、刺激の程度などだ。
説明の結果、どれがいいか分からない…
わかる。わかります。衛生士さんの立場、わかります。
コメディカルは最後の選択は患者に委ねるものだということを。
コメディカルは患者の個別性を考慮した上で最良の選択をできるように支援するのが仕事であって、方針ありきで選択を強制するのは職業倫理に反する。メリット・デメリットを含めた選択肢を提示し、可能な限り自己選択してもらう。そして同時に、丸投げはしない。
でも患者からすると、
「もうこれにしてください」って決めてほしい場合もあるんだなと、
患者側になって気付くことがある。
患者にとって自己選択できるかどうかはとても大事なんだけど、
一方で患者からすると、一般論よりは個別のおすすめを教えてほしい。
いっそ、指定・指示してほしい。
自分がコメディカルの立場の時は、たぶん今回の衛生士さんと同じように、多めの選択肢を提示していることがあるだろう。歯科衛生士さんに不満は全くない。とても丁寧な対応をして頂いた。
医療・介護の世界では「自己選択の重要性」が古今東西のトピックだけど、やっぱ自分で選ぶってのは難しいんだ。
選ぶ側の知識と主体性がだいぶ要るから。
自分に合った歯磨き粉、聞きたかったなぁ…
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