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『がんと折り合いをつけて生きる』熊坂義裕 

陸奥新報紙に書評を書かせて頂きました。

2026年1月6日 陸奥新報紙

著者の熊坂義裕さんは、宮古市の市長を三期務められた医師です。自身がステージⅣのがんに罹患し、この著書を書き上げました。

すごく専門的でありながらも、平易な言葉と対談で構成されているこの著書からは、「もっとわかりやすく、専門的なことを知りたい」人と、突然がんになってしまって、どうしたらいいのかわからない人の両方に寄り添ってくれます。

この著書の対談相手である医師の高橋都さんは、がん支援センターについてこう語ります。

「初めてがんになった人は、がんの素人です。世の中にそういう仕組みがあるのを知らなくて当然ですよね。」


著者の熊坂義裕さんは、弘前で活動するシンガーソングライターのkoyomiさんのお兄さんです。

koyomiさんは、ご自身の夫をがんで亡くし、その看取りをした経験をこの著書に寄せています。

がんって、何なんだろう? と思う。


こんなにも、人の心を揺らすもの。

でも、かかったからと言って、すぐに亡くなるわけじゃない。それこそ、この本の帯文のように、がんでも働けるし、がんでも日々、楽しいことがあったら、笑えるわけです。

今、自身のがんと折り合いをつけて生きている熊坂先生が、その「折り合いのつけ方」をこの著書の中で紹介されています。


それこそ、熊坂先生自身が東日本大震災を契機に始めた「よりそいホットライン」(無料電話相談)では、年間20万件の相談件数のうち、がんに関係する相談が2%。

1年間に約4千件の相談が寄せられています。


対談相手の、 岩手県対がん協会の村上晶彦医師は、このように語ります。

「がんという病気は一筋縄では行かず、それぞれの患者さんにそれぞれの悩みがある病気です。それでも前向きに過ごしていただきたく、折り合いをつけて生きることが大切と考えます。」


相談することの大切さは、がんと折り合いをつけて生きていくのに必須なんじゃないかと思います。

それこそ、熊坂先生の書いたこの本が、今がんで悩むあなたの良き相談相手であり、良き友になってくれますように。

HP紹介

https://www.since2011.net/yorisoi/

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一緒に解決する方法を探します。





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山田スイッチ
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